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カテゴリー「まいうー」の記事

2009年10月12日 (月)

今年のひやおろし(その2)

ひやおろしが空いてきたので、感想を記しておく。

まずは、練馬の松澤酒店さんで頂いた「志太泉」。

(純米原酒、山田錦、精米歩合100%、日本酒度+3.0%、

酸度1.4)

静岡県藤枝市の酒蔵である。

オレンジ色のラベルに堂々たる「志太泉」と言う

文字が気に入った。

蔵元さんが最大の財産は瀬戸川の仕込み水

というだけあって、味ににごりがない。

そして、独特のとろみ、

ワインで言うところの、ボディの強さがある。

酸味と甘さのバランスがよく、

特に嫌味のない甘さが旨い。

包容力もある。

久しぶりの「志太泉」には、

相当高い点数を付けたい。

堂々たるラベルに偽りはなかった。

                                                  お次は、恵比寿の紀伊国屋酒店さんで頂いた

諏訪の旨酒「真澄」である。

(純米吟醸、精米歩合55%、長野県産美山錦80%、

長野県産ひとごこち20%)

山廃でかつ、二夏越し。

酸味の中に感じられる、お米の香ばしさ。

穀物感は大好きなのだが、酸味がやや最後まで

残るところが若干気になる。

                                                 以上、今年のひやおろしの3、4本目の感想である。

2009年10月 5日 (月)

秋祭りと建長汁(けんちんじる)

10/3(土)。

羽村市にある宗禅寺の薬師如来大祭に

参加させて頂いた。

                                                     お薬師様の前で、

大きな数珠をご住職をはじめ、皆さんと回した。

お題目を皆で唱えながら皆で回した。

なんだか病気になんかならない気がしてきた。

                                                     その後は、お薬師様からのプレゼントである、

けんちん汁を頂いた。

うまかった。

熱々だった。

味が具の芯まで沁みていた。

                                                     けんちん汁の発祥は、建長寺である。

典座の雲水さんが豆腐を落としたことから始まった。

                                                     ご住職様は、建長寺の宗務総長でもいらっしゃる。

一緒に焼きそばを頂いた。

薬師講の皆さんの手作り焼きそばだ。

これまた、うまい。

禅宗のお寺での秋祭りは始めての体験だったが、

なんだかすかっとしている。

坐った後のようなすっきり感がある。

                                                     この感じはきっと、ご住職のお人柄なのだろう。

来週の土曜日はここで坐らせて頂くことにした。

                                                      このご縁を頂戴したのは、南禅僧堂の老師さまの

おかげである。

合掌。

2009年9月21日 (月)

今年のひやおろし。まずは2本。

日本酒に目がない私にとって、

9月の楽しみと言えば、「ひやおろし」である。

                                                今年の家飲み一番は、

神奈川の川西屋酒造さんの「丹沢山」となった。

伏線は、6月の建長寺で坐った帰り。

今や恒例行事となってしまっているが、

若宮通りの酒屋さんへ立ち寄ると、若旦那さんが、

「今年のひやおろしはいいですよぉ~」

と仰る。

6月にして?

そこまで言われれば、待つしかないだろう。

ようやく、19日(土)の建長寺の帰りに立ち寄った。

家で飲んだ。

これまで頂いたどの種類の「丹沢山」よりも、深い。

初秋にしては、深すぎるほど深い。

しかも、辛口。

しかし、ひやおろしはこうでなきゃ、

という手本のような深さに、

若旦那の6月の断言が、よくわかった気がした。

ちなみに、お米は、地元足柄産若水。

                                                          さて、ひやおろしの2番目は、伏見、招徳さんの

『秋上がり』である。

もともと、伏見の水の柔らかさを

うまい具合に活かされている招徳さんだが、

このひやおろしは、

その真骨頂がとてもよく発揮されている。

伏見の水のやさしさ、

女性杜氏さんならではのやさしさ、

で包み込みながら、

杯を重ねるうちに、米の旨味がじんわりと

五臓六腑に沁みわたり始める。

まずは、常温で飲んでみたが、

最初の柔らかさの割には、飲み飽きない。

次は燗で試してみよう。

                                                 間逆の位置づけのひやおろしだが、

どちらも、造り手の強い意思を感じるひやおろし

だった。

私のシルバーウイークは、

完全に日本酒ウイークとなっている。

2009年1月 1日 (木)

今年の抱負

年が改まった。

百八つの鐘が聞こえている。

                                                日本最南端の酒造である、

熊本県葦北市津奈木町の亀萬酒造さんの

純米酒を飲みながら物思いに浸っていたら、

久しぶりにブログを書く気になった。

                                                    振り返ると、

2008年はこれまでにない波乱万丈な年であった。

ここには書かないことの他に、転勤。

父の死。

そして、短い期間での社内異動。

出来事は目まぐるしく過ぎて行った。

                                                 気がつけば、6月の僧堂で見た、

白隠さんの

「明頭来や、明頭打、

暗頭来や、暗頭打」

という賛そのままに過ごしてきた1年であった。

                                                 しかし、そういう対処の仕方は、

今年もそう変える必要もないのではないかと思う。

来る球を選り好みすることなく打ち返していくこと。

ひたすら無心に打ち返していくような生き方を

していけばよい。

                                                一見自主性がないようにも見えるが、

その時、その時でどのような一歩を踏み出すのか、

真剣に判断を下して行く時に、

他律的でよいわけがない。

しかし、素直に打ち返していくのだ。

                                                 文字通り、一寸先が見えにくい世の中であるだけに、

正直なところ、

これが私の今年の抱負なのである。

2008年10月25日 (土)

建長寺にて。

3ヶ月ぶりに坐った。

しかし、場所は慣れ親しんだ南禅寺ではなく鎌倉の

建長寺。

会社で少し仕事をして総武快速で北鎌倉へ。

鎌倉街道を南へ歩くこと十数分。

三門をくぐり、まずは仏殿で合掌。

大きなお地蔵様が優しい笑顔で迎えてくれた。

会場の方丈へ。

広い場所だが、続々と参加者が増え会場は一杯に

なった。

高校生をはじめ若い人や女性の方がとても多い。

南禅寺では90歳を超える大先輩をはじめ、

昔から通われているご年配の方が多かったので

若干の戸惑いを覚えたが、

ブーム的な感じもある昨今、

関東だとこうなってしまうのはわかる気もする。

                                                   坐禅が始まった。

今回は体が坐ることを求めていたので、

坐れることがとにかく嬉しい。

振り返ると、

いつも以上に集中できたような気がした。

                                                    しかし、参加者が多い分、寝ている人、体が大きく

動いてしまう方もいらっしゃるようで、

注意の声が飛んだ。

                                                初体験の方が多いと思われる中、

あまり厳しく言うとそちらがむしろ気になって

坐ることに集中できないのではないか、

とも気になった。

                                                  しかし、一番はその方の為にならないのだろうから、

やはりお坊さまも心を鬼にして注意されたのだろう。

                                                 帰りは鎌倉街道を南下し、鎌倉駅を目指した。

途中の酒屋さんでは、

川西酒造店さんの「純米 丹沢山」を、

駅では、おなじみ「鯵乃押し寿し」を頂いた。

                                                    自宅に戻り夕げを頂いた。

お酒は、まさしく私好みの、米の旨味を自然に

感じさせてくれる、よい意味で「枯れた」感じの

旨さあふれる出来であった。

                                                そのお酒の旨味と、鯵のお寿司の素朴な味わいの

出会いもまた素晴らしい。

丹沢山の水で出来たお酒と丹沢山の栄養を吸収

した鯵(ということにしておこう)が融合しないわけが

ない。

                                                    さらにBGMは、デビュー以来のファンである、

akikoのニューアルバム、

『What’s Jazz?』である。

                                                          akikoさんが改めてJazzを問い直した作品の

一発目であるが、

これまた私のお気に入りである、

「La vie en Rose」と

「Love Theme From Spartacus」

をしっとりと歌い込んでいるではないか。

                                                            そのしっとりさは、

「丹沢山」や「鯵の押し寿司」に勝るとも劣らない

よい感じの枯淡さであった。

アッコちゃん。

今回もまた、やったね。

                                                 久しぶりに坐って、脳の中に空白な部分ができた

と感じた。

余白ができた感じがするのだ。

そういう余白のある頭でいると、

お酒もご飯も音楽もさらにうまく感じるものだ。

生きていることに改めてありがたいと感じるもの

なのだ。

                                                       そう思っていると、また体が坐りたくなったらしい。

これも2年間、南禅寺に通って温かく受け入れて

頂いたおかげである。

                                                  鎌倉で坐っていたのに、

東山の僧堂で、いつものように坐っている

気がしたのもそういうことなのだろう。

                                                あらためて、合掌。

2008年10月13日 (月)

銀座座屋発進!

神戸の元町店によくお邪魔していた座屋(いざりや)

さんが、満を持して東京銀座に出店された。

                                                顔を出すと、元町で見慣れた従業員の皆さんが

やや緊張の面持ちで迎えてくれた。

高級感溢れる店内だが、

社長の人なつっこい感じにほっとさせられる。

                                                            お店の中を見せて頂いたが、

社長のこだわりが随所に感じられる。

特に、個室には驚いた。

畳と壁が、なかなか普段見ることがないものだなぁ

と思っていたら、

土佐の畳と漆喰を使っているとのこと。

                                                      早速日本酒を頂く。

メニューを見て、涙が出てきた。

すべて土佐のお酒のみである。

しかも、元町以上の品揃え。

これもまた社長のこだわりである。

社長に「お米っぽさが感じられるものを。」

と所望したら、

まさにこんなのが飲みたかったと思うお酒、

『久礼(くれ)』を出してくれた。

                                                そして、3ヶ月ぶりの、「座屋のかつお」である。

目の前の藁に火がつけられた。

なんと、藁焼きなのだ。

社長は藁焼きが一番おいしいという。

土佐の本店、神戸元町にもない藁焼きのたたき

を堪能した。

                                                  さらに、これをぜひと言われたのが、ご飯である。

社長の奥さまのお母さんが作られたというお米が

鍋で炊かれる。

美しく、宝石のような輝きを見せる銀シャリである。

もはや心の中で流している感激の涙は止まらない。

おこげの感じが日本酒にも、合う。

                                                 とにかく、妥協のないお店が出来上がった。

元町のままのものを銀座に持ってきたって十分に

勝負できる実力感なのに、

社長はさらにその上で勝負を挑んできた。

社長自ら銀座に乗り込んできた。

                                                 しかし、恐らく妥協のない社長のことだから、

社長不在でも、元町のお店の実力はそのまま、

いや、それ以上になっていることだと思う。

なぜなら、社長はしっかりと人づくりにも抜かりは

なかった。

私が元町に通ってから、社長自ら包丁を握る姿を

見たことがなかったことがその証である。

                                                 社長と乾杯をした。

社長は次なる目標を語ってくれた。

                                                           その目標が現実になる頃には、

きっと個室の土佐漆喰もよい感じの風情を出して

いるに違いない。

                                                <銀座座屋(いざりや)>

東京都中央区銀座2-11-2

銀座2112ビル B1F

Tel:03-3248-9090

(あっ、この電話番号にもこだわりがあったのだ!)

pm5:00~am2:00、日曜日定休

2008年9月29日 (月)

カレー天国!その7

9/26(土)。

日本キャリアデザイン学会の大会に参加のため、

2カ月ぶりに京都へ来た。

開会の午後まで時間があるので、

関谷江里さんのブログで教えてもらった

Petit Monsieur(プティ・ムッシュー)」さんへ。

11:30の開店と同時に中へ。

                                                 深みのあるオレンジ色(ヴーヴクリコオレンジとでも

言うのかな?)で統一された室内に、

どことなくフランスの香りを感じる。

(フランスに行ったことがないので説得力を欠くが)

                                                話は飛ぶが、

私は、京都にはなぜかフランスがよく似合うと思う

実際にパン屋さんやフランス料理屋さんでも、

ここはパリか、と思わせる居心地のよいお店が多い。

(相変わらずの説得力のなさを露呈)

                                                 さてと、注文をどないしょ?

午後から学会なので、眠たなってもあかんし、

普通のカレーだけにしとこかなぁ~?

それとも、

久々の京都やし、昼間から少しだけやけど

シャンパンと、カレーのコラボを楽しむかは、

自由だぁ~

                                                 と悩んでみたものの、

ここまでパリーな室内で、

ヴーヴ・クリコとカレーを頂かなきゃ意味がないと、

オリジナルカレーセットを注文。

                                                早速食前酒にシャンパンを少々。

続いて、お野菜の前菜3種盛りが登場。

にんじんムースがまいうー。

もっともっと、お酒が欲しくなったけど、がまん、

                                                 そして、さあ、いよいよカレーの登場だ。

ごろごろした具は一切なし。

ここのカレーはお肉と野菜の具をすべて濾して

作られている。

                                                口に含む。

サラサラ感とふわふわ感のあるつぶが舌の上

と喉を通り抜けていく。

ビシソワーズや、大豆を細かく砕いたお味噌汁

を頂いているような気持ちの良い食感だ。

                                                 うまい。

とにかく、こんなカレーは初めて。

                                                そして、きちんとしたカレー独特の辛味が

やってきた。

辛味が足りなければどうぞと、

一味を出されたが、不要なほどしっかりと辛味が

ついている。

カレーが好きな人が作るカレーであると実感。

すぐに完食。

もったいなくて、お皿をスプーンでこすってしまった。

                                                  そして、前菜をとても真剣に作って頂いたマダムの

一生懸命な姿がまた、よい。

                                                 これは、天国だ。

そう、久しぶりのカレー天国だ。

東京に本拠地を移したので、

次回は東京で、と思っていたが、

やはり京都になってしまった。

                                                  ほんの一口のヴーヴ・クリコと、

丁寧に濾して作られたカレーライスの出会い。

ここは京都の烏丸御池を下がったところ。

マダムの「おおきに」がほろ酔いの背中にしみた。

                                                  次回の「上京」でもまた来るねん。

と、固く自分に誓った私であった。

                                                    そういうわけで、写真は次回。

2008年9月23日 (火)

ひやおろしNo2、3

ひやおろしの2本目は、

この前頂いて即降参してしまった、

広島県竹原市、藤井酒造さんの

『龍勢』を選択。

八反錦100%、精米歩合60%、日本酒度+1.0%。

                                                やはり、間違いはなかった。

というか、完全に降伏。

というか、完全に幸福である。

                                                ひやおろし独特の熟成感はもちろんのこととして、

香り、味わい、程よい酸味、かすかな甘さ、キレ、

すべてのバランスが最高である。

もちろん、私になくてはならない米の香ばしさも

バックグラウンドとしてしつこくない程度に

気持ちよく主張している。

                                                   というわけで、このお酒は本当に素晴らしい。

調べてみると、

「純米大吟醸黒ラベル16BY」が

2007IWC(International Wine Challenge)で

最高金賞、

今年の同大会では、「宝寿 酒の道」が銅賞に

入賞だという。

                                                いやいや、このひやおろしこそは、

それらにも勝る最高の出来である。

ひとりでスタンディングオベーションを送る。

                                                    さらに。

3本目のひやおろしは、

同じ『龍勢』の雄町100%、精米歩合60%、

日本酒度+3.5。

こちらは香りとさわやかな酸味が素晴らしい。

                                                 この銘柄は、引き続き要チェックである。

                                                 さらに。

今日のアテもまたすばらしかった。

田無の魚屋さんで頂いた生ハタハタ3匹。

398円。

焼いてみてわかったが、なんと卵付。

夢にまで見たプニュプニュ卵が付いているなんて。

秋分の日の家飲みもいとをかし。

                                                涼みに外へ出たら、

夕顔が3輪、活き活きとした白さを見せて

咲いていた。

まさに、最後の一花であった。

2008年9月13日 (土)

「ほら、これ」なお酒

いよいよ、ひやおろしの季節を迎えた。

                                                今年の一本目は、三重は伊賀のお酒にした。

若戎酒造さんの、

「純米吟醸 真秀(まほ) ひやおろし」。

                                                 甘い。

しかし、全然しつこくない。

何杯でも行ける、とても自然な甘みである。

この甘み。

ありそうでない、なかなかのものなり。

しかも、ひやおろし独特の熟成感はたっぷりとある。

さらに通奏低音となる水がやさしい。

嫌味が全くない性格のよいお水である。

                                                 茂木健一郎先生が最新刊の『ひらめきの導火線』

(PHP新書544、2008.9)で繰り返し言っていたのは、

西洋文化をメルクマールとする必要はない。

むしろ、われわれ日本の「文化の中には、

世界に「ほら、これ」と差し出すべき、

宝物が埋まっている」ということである。

                                                              その例として、

20年に一度、社を移動させる伊勢神宮。

『源氏物語』の「もののあはれ」。

「秘仏」。

を挙げている。

                                                             もちろん。それらは、「ほら、これ」である。

秘仏でなくても、私なら、

滋賀高月、渡岸寺の十一面観音さまは

「ほら、これ」と、

声高らかに、世界に差し出したい。

                                                          それと、忘れてはならないものがある。

今まさに私が飲んでいる、日本のお酒だ。

「ほれ、見てみぃ!」

「ほれ、飲んでみぃ!」

と自信を持って差し出したい。

                                                 しかも、東京発信ばかりではない。

伊賀のお酒も、

長野の小布施のお酒も、

伏見のお酒も、

高槻のお酒も、

秋田、桧内川のお酒も、

高知のお酒も、

佐賀のお酒も、

それぞれに、それぞれに美味い。

                                                     この伊賀の若戎も、

蔵に住みついた自然の乳酸菌のおかげで、

独特の、ヨーグルトを思わせるような甘みを

感じさせてくれる。

                                                   伊賀では、新年になると、若者が戎の面を

かぶって酒盛りをやるそうだ。

                                                「年はみなひとにとらせていつも若戎」

                                                         という、伊賀出身である芭蕉の字余りの歌もある。

                                                飲めば、本当に若返ったような気にさせてくれる

「若戎」であった。

                                                         しかも、BGMはマーラーの3番。

インバルとフランクフルト放送響。

伊賀のお酒と、まったく違和感がない。

                                                     この一杯こそ、まさに世界に差し出して、

「ほら、これ」と叫びたい。

2008年9月 3日 (水)

お腹をこわした。

久しぶりにお腹をこわした。

激しくこわした。

久しぶりに参った。

                                                          やっと治ったので、お神酒に日本酒を飲んだ。

保谷駅近くの「としまや」さんで頂いた、

広島、藤井酒造さんの「龍勢」。

低温囲い生熟成吟造り純米無濾過生原酒。

長い名前だが、要は2年前に濾過前の樽から

汲み上げて低温で保管しておいたもの。

                                                 「今日届いたばかりですが、美味いそうです」

旦那さんの言葉に二言はあるまいと直感し、

お買い上げ。

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                                                      いやはや、美味かった。

わずかな発泡感を残しながら、

ずしりとしたお米の旨味と甘みが舌に乗っかってくる

低温でしっかりと熟成されたことが本当によくわかる

深いあじわいである。

そして、常温に近づけば近づくほど、

私の大好きな米本来の旨味が増してくる。

                                                 ひやおろしが本格化するまで、

しばしこのお酒を楽しむこととしよう。

                                                            そういえば、京都の園部町天引で、

5月に田植えをした稲が収穫の時期を迎えたそうだ。

今週末の稲刈りは晴れるといいですね。

                                                             そのお米で醸されたお酒は、

来年の2月頃に誕生する。

こちらもまた、楽しみにしつつ。

                                                           たまにはあまり内容のないブログでもよかろう。

2008年8月24日 (日)

素晴らしき金曜のアフターファイブ

木曜日。

移動中のバスの中で妙齢の女性が話していた。

「フェルメールは素敵だったわ。

 でも、コローは地味で・・・」

                                                            私は独りごちた。

「やっぱり、そうか。。。

 ルーブルの『19世紀のヴィーナス』とはいえ、

 全体に薄暗い感じだし・・・」

                                                      金曜日。

終業時間となった。

上野の森へ行くことは決めていた。

もう一度フェルメールか。

それとも、地味なコローか。

「やはり直接見なければ始まらぬ。」

                                                            のっけからイメージは覆された。

青空の広がる美しい風景画。

さらに驚いたのは人物画。

微妙な表情を描きこんだということではないが、

全体の構図バランスが素晴らしい。

『上を向いて座るイタリア女性、マリア・ディ・ソラ』

は気に入った。

ピカソもコローの人物画を愛していたそうだ。

                                                         いや、より正確に言えば、

人物画としてはもちろん、

人物の描き込み方がまた秀逸である。

それも、その人物が小さくなればなるほど、

その真価が発揮される。

                                                                   風景画のポイントとして後から子どもを描き足した

『ティヴォリ、ヴィラ・デステ庭園』。

風景画だけでも十二分に素晴らしいのに、

母と幼い子どもを小さく描き込んだ、

『ヴィル=ダブレー、白樺のある池』。

幼子を抱く母を農家の風景に溶け込ませた

『サン=ロー付近の小さな農家』。

木登りする子どもが可愛い

『緑の岸辺』。

池のほとりで子ども二人と花をつむ母を描いた

『モルトフォンテーヌの想い出』。

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                                                中には、ウォーリーを探せばりに、

丁寧に凝視しなければ見つからない人物もいて

つい見入ってしまう。

                                                                     もちろん、大きな人物画だって。

そして、最も期待を裏切られたのは、

例の「十九世紀のヴィーナス」であった。

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この画は直接見なければその素晴らしさは

感じられないと思った。

ついつい見入ってしまったが、

なぜそこまで長く見入ってしまったのか。

その答えはしばらく寝かしておこう。

                                                           コローはこんなことを言っていたそうだ。

「美の女神は森にいる。

 そこには愛がある。

 私は生命そのものを描く。

 見る人が動きを感じるような。」

                                                   風景画に描き込まれた小さな人物達は、

そこでコローが出会ったニンフや天使達であった

のではなかろうか。

                                                             その後は、新宿へ移動。

アカシアさんで、ロールキャベツをビールで頂き、

祇園のバー『エル・テソロ』の大塚さんから教えて

頂いた新宿三丁目のバーの扉を開けた。

                                                           フランスの風景を堪能してきたので、

一杯目は赤ワインを、と注文した。

赤ワインを、とだけお願いしたのに、

ボルドーの美味しいものをさっと出してくれた。

呼吸が合うな、と感じた瞬間であった。

2008年8月19日 (火)

涼しい夜に。

短い夏休みを取った。

今夏は遠出をする計画はないし、

夏風邪をこじらせ喉をひどく痛めてしまったので、

近くへの買い物がせいぜいの楽しみとなった。

                                                そんなわけで、ひばりヶ丘のパルコへ行き、

食料品売り場をぶらぶら。

                                                日本酒売り場で品定めをしていたら、

涼しげで可愛い瓶があるじゃないか。

ラベルを見ると、伏見の招徳さんだ。

招徳さんといえば、社長さんと、昨年神戸で

お話をさせて頂いた。

中身が申し分ないことは言うまでもないが、

こんな瓶まで出されるとは。。。

恐らくその時話をされていた女性杜氏さんの

アイディアか(社長さんならお許しを)。

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                                                              その晩、

我が家でひんやりとした伏見のお酒を堪能した。

少し外へ出てみた。

源氏物語千年紀にかこつけて植えてみた夕顔が

闇の中で光を放っていた。

それは、朝の太陽に照らされたすがすがしい

朝顔とは違う、ぞくっとさせる白さである。

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                                                               心あてに それかとぞ見る 白露の

光そへたる 夕顔の花

2008年6月 1日 (日)

冷たいっ カレー天国!その6

あれから、もう一年かぁ。

京都西木屋町、『味味香(みみこう)』さんの

「冷やしきつねカレーうどん」今年も出た!

昨年、関谷江里さんのブログで教えて頂いて

以来、すっかり虜になってしまった。

                                                           しかも今年の08年版は、

鰹と昆布だしが深みを増し、肉と野菜の旨味により

カレーのうまさが倍増!

というではないか。

                                                         早速、実食した。

その宣伝文句は正直そのものであった。

これなら、文句なしでわがカレー天国へ登場だ。

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<快く写真も撮らせて頂きました。麺を少し表に出しておくべきだった・・・>

                                                          細めんに絡むまいうーなカレー汁。

出汁がたっぷりとしみ込んだ、それだけでも十分

うまいお酒のアテになりそうなオアゲ。

ウズラの卵も絡みます。

そこに山椒をぱらぱらと。

しかも冷や冷や。

ビールも、く、く、くいーっと。

暑い時期でも、至福の時が訪れる。

                                                             冷房のない時代、屋台で営業されていた時に

お客さまからの要望でできたメニューだという。

今年は一体何回食べることになるのやら。

すでにもう2回だもんね。

2008年5月31日 (土)

神さまのお酒を頂いた。

土曜日だが、みっちりと仕事。

平日以上に集中した。

これで週明けの仕事がまだ楽になるのだ。

と、自分に言い聞かせて、集中。集中。

                                                         18時にはとりあえず一段落ついた。

いや、つかせた。

淀屋橋から京阪電車へ乗る。

爆睡だ。

起きたら、「次は中書島~」とのアナウンス。

ラッキィ。

下手すれば、「終点、出町柳~」だもの。

                                                              中書島の駅を出ると、

いつものように、この伏見、中書島商店街特有の、

どこか優しく包みこまれるような感覚に浸る。

少し歩いて、GWの園部町での田植え体験でとても

お世話になった、荒玉酒店さんへ。

                                                               日本酒コーナーは、どれもこれもが

飲みたくなるものばかりなり。

悩んだ末に、2本を厳選。

若旦那さんにもお出まし頂いた。

本当に貴重で美味しい体験を、

ありがとうございました!

                                                              今は、その内の一本。

黄桜酒造さんの「伊勢乃 穂明」を飲んでいる。

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伊勢神宮の「神宮神田(しんでん)」にて

奇跡的に発見された「イセヒカリ」という新品種

から醸された御酒である。

                                                          この品種は「コシヒカリ」からの変種であることが

判明しており、

まさにGod's handによるお米なのだが、

強力な台風にもめげない腰の強さがあるようで、

業界では、コシヒカリの弱点を補う新品種として

注目を浴びているそうだ。

                                                              とにかく、飲み口は優しい。

中書島商店街のように、優しく包み込んでくれる

包容力がある。

加えて、私の口には欠かせない、

米本来の香ばしさもしっかりと、ある。

本当に、カッパッパもびっくりの良い御酒だと思う。

そう、お酒ではなく、御酒とここは書きたい。

                                                             しかしながら、イセヒカリのできた経緯がとても

不思議だ。

積極的に品種改良を行ってできたものではない。

自然に変種してできたのである。

神田だけにさもありなん、という感じはするが、

田んぼの中の何かが遺伝子を変えてしまった

ことだけは確かなのだろう。

イセヒカリについては、今後もう少し調べてみる

ことにしよう。

                                                             なお、この御酒は一般販売されていないので、

飲みたくなったら中書島へ走るしかない。

2008年5月13日 (火)

母の日に。

雨は上がった。

開演まで時間があるので、

下鴨本通のCaffe Verdiさんで、

下鴨ブレンドとビーフパストラミのホットサンドを

頂いた。

こちらのコーヒーには、宝石の輝きを思わせる

繊細さがある。

ホットサンドイッチは包みこまれた肉汁と

温められたトマトの汁が渾然一体となって

口の中で踊り出す。

この予定調和がたまらない。

                                                               いやいや、残念ながら、

今日はいつものように、

ここでゆっくりしているわけにはいかないのだ。

京都コンサートホールへと向かう。

                                                             半年ぶりに、森麻季さんの歌声を聴いた。

2階席前方で距離も近い。

                                                                 その声は、

まろやかさを増していた。

深みも増していた。

大地のような、安定感も。

                                                             もちろん、森さん独特の澄み切った、

清らかさも残しつつ。

                                                             しかし、 ここまで変わるものか。

                                                              曲がどんどん進んでいく。

特に今回は、マーラーの4番「天上の生活」と、

ラフマニノフの「ヴォカリーズ 作品34-14」に

聴きほれた。

聴くことに没頭しつつも、

時間が進むことを止めたくなる衝動にかられる。

                                                             今日は、5月11日。

母の日である。

森さんにとっては、初めての母の日なのだ。

そして、

今日の演奏は独唱ではなかったのだ。

新しい命とともに紡いだ合唱だったのである。

                                                             ホールを出て、北山を吹く風はとても心地よかった。

2008年5月 7日 (水)

園部町で田植えをした。

恥ずかしながら、この歳になって生まれて初めて、

本当の田植えを経験させて頂いた。

今は昔、小学校内のコンパクトな田んぼでの

経験はあるにはあったが、

本格的な水田での経験はなかったのだ。

                                                           いやはや、まさに「水田」である。

この時期、新幹線からみえる美しい水田を見て、

「瑞穂」の国だなぁ、なんて思っていたけど、

ここまで水が張っていて、

ここまでのぬかるみとは思ってもいなかった。

蛙も蛇も泳いでいた。

アメンボもすいすいと。

とんぼだってその上をすいすいと。

その横を流れる川には、カワニナが沢山。

それをエサにするホタルの幼虫も。

その時期のホタルは確かにすごいらしい。

                                                               その場所は、京都府南丹市園部町天引(あまびき)。

植えた苗は、酒造好適米の「五百万石」。

京都伏見の荒玉酒店さんのホームページで、

「自然酒を造る会」と松本酒造さんによる、

「田植え体験」を知って、あつかましくも

参加させて頂いた次第である。

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植えられた直後の苗。 

手前の苗の数が多すぎなのはご愛嬌。

                                                               この苗は今秋には収穫され、

伏見の松本酒造さんで醸造され、

「自然流 天引」というお酒になる。

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                                                              今はその天引を頂いているが、

飲み始めのフルーティな感じだけはなく、

後味としての若干の苦味を感じることができる。

だからと言って、いやみな苦味ではなく、

お米の穀物としての香ばしさを自然に表現している

しっかりとした苦味であり、うまい。

芳醇端麗に撤した純米大吟醸にはない、

男らしさ、男くささが、そこにはある。

こういう酒こそ、私の好きなタイプなのだ。

                                                               このお酒、「自然酒を造る会」のお酒屋さんの皆さん

の取り組みで生まれたもので、

この自然豊かな園部町天引の地にて、

減農薬、有機栽培で丹精込めて造られた

「五百万石」を、

伏見の松本酒造さんが醸されたものである。

                                                           今から収穫の秋が楽しみでならない。

もちろん、それまでにはお米を造られる方の

並々ならぬ努力が必要なのだが、

ぜひ収穫にも参加させて頂き、

そのお米で醸された「自然流 天引」を絶対に

飲むねん。

                                                              とにかく、今回ご縁を頂いた荒玉酒造さんの

若旦那さま。

そして、当日のご準備や対応を頂いた

「自然酒を造る会」の皆さまには、

本当に本当に頭を垂れて感謝です!

川べりでのバーベキュー、

釜で炊かれたご飯も香ばしく最高でした!

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2008年5月 6日 (火)

不矩

4月27日(日)。

まずは腹ごなしに、河原町今出川へ。

インド料理の『グルバブ』さんへ。

ご主人はカルカッタのご出身という。

丁寧に香辛料を使っていることがよくわかる

カレーを堪能した。

ナンのモッチリ感も、とてもよし。

                                                            おなかを満たして、岡崎へ移動。

青空に平安神宮の朱色の鳥居が映える。

その遠くでは、比叡の山が笑っている。

頬に触れる風も心地よい。

そんな穏やかな心持の中、

朱色を横目に見ながら、京都国立近代美術館へ。

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向こうには比叡を望む

                                                お目当ては、生誕100周年記念の

秋野不矩展』である。

                                                              まず、目についたのは最初の方に展示してあった

不矩氏25歳の時の作品、「朝露」(帝展出品作)。

赤ん坊を抱いて朝顔を見つめていると思われる

若い母親の後姿である。

顔が見えない分、その絵を観る者は自然と、

この母親は何を考えているのかと想像してしまう。

朝花開いた朝顔を自分の赤ん坊と重ね合わせて

喜んでいるのだろうか、

それとも、遠い地にいる夫は、一体今頃何をして

いるだろうかと案じているのだろうか、と。

いずれにせよ、その背中にはどこか凛としたもの、

一本筋の通った力強い意思のようなものを感じる。

                                                             次に印象深かったのは、水牛の渡河を描いた一連

作品(「渡河」、「帰牛」、「ガンガー」・・・)。

角をもった水牛が黙々と河を渡っていく。

河の流れに負けることなく、

ただ、ひたすら渡っていく。

そこには、上記初期作に感じたのと同様の、

力強い意思を感じる。

不矩氏自身の意思がそこに現れているような気が

してならない。

                                                            氏は、若い頃官展への出展を続けていたが、

1948年に脱退。

そこには、これから赤ん坊を育てる母親のような、

流れの速い河を黙々と渡る水牛のような、

力強い意思が働いていたに違いない。

                                                          さらに、心動かずにおられなかったのは、

絵というよりも、晩年の氏の旺盛な行動力である。

上記の水牛の作品も、それぞれ、

84歳、87歳、91歳の時のものである。

脱帽するしかない。

                                                                 そういえば、今日の昼ごはんは、インド料理であった。

これも何かのご縁かもしれぬ。

インドのスパイスの残り香を口の中でかすかに

感じつつ岡崎を後にして、

古川町の六花さんで美味しいコーヒーを頂いて

一休み。

                                                         不矩氏の言葉を改めて噛み締めつつ。

                                                   「私は日頃思う、頭で考えるより体で行う中で識ろう、

インド人がはだしで土を踏む様な心で絵をかこう。

雨が降ればぬれて当たり前、

海洋の人々が波濤を頭からかぶって平気な様な

気持ちで、

凡てを享受しておそれない心で絵をかき度い、

祈りながら。」

                                                      296

2008年1月29日 (火)

ほんなこつうまか鮎。

鮎。

あなたが一番好きな魚は何ですか?と聞かれて、

私が答える言葉である。

今、目の前に煮汁が十分にしみ込み、

美しい飴色になった球磨川の鮎が、

天然鮎の焼鮎からとられた出汁で炊かれた

ご飯の上に静かに乗っている。

                                                                  口に含む。

鮎独特の香ばしくもあり、清清しくもある香りが

口の中にふわっと広がる。

と同時に、甘さと内臓のやさしい苦味を舌で

じっくりと味わう。

                                                              その後に口に含むのは、

久須美酒造さんの「夏子物語」である。

清清しさと清清しさが口の中で溶け合う。

                                                             まさに、この瞬間を待っていた。

しかも、大阪の地で実現するとは・・・

別の用件でたまたま梅田の阪神百貨店のHPを

見た。

8Fの催事場で駅弁大会をやっている。

もしかして・・・

あった。

高校の先輩のご実家、熊本は八代市の

鮎屋「より藤」さんによる駅弁『鮎屋三代』である。

なんと、3年連続九州の駅弁ランキング1位

という栄誉ある駅弁なのだ。

実演販売もあるというので、

昼休みに伺ってみたところ、先輩の弟さんで

ご主人の浩さん自らお弁当を作られていた。

                                                             東京では、熊本から送って頂いた御弁当を

頂いていたが、

今回は作りたてだからか、本当にうまい。

特に、先ほど書いた通り、鮎がうまいなあ。

このお弁当をこんな感じで、日本酒で頂く瞬間

が来ることを楽しみにしていたのだが、

まさか大阪で実現するとは・・・

                                                          お酒を変えてみた。

球磨対決だ。

球磨焼酎、豊永酒造さんの『豊永蔵』である。

このお酒はお米の香ばしさが綺麗に表現

されていて美味しい。

まさに、香ばしさ対決となったわけであるが、

ピシャリと融合したばい。

                                                               ほんなこつ、うまかった。

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2008年1月14日 (月)

2008年1月13日

2008年1月13日(日)。

朝から京都へ。

法堂でお参りをした後、いつものように坐る。

寒い。

坐禅はこれぐらいの寒さがないと、といつも

思うのだが、

最近温かい日が続いていたので、

体感的にはとても厳しく感じる。

確かに後で調べたら、前日の最低気温が9度。

本日は最高が6度、最低が3度であった。

人間、ギャップに弱いのだ。

                                                         老師の狙い通り、その後の新年会の部屋が

温かく感じたことといったらなかった。

この場所は、言ってみれば、

全国各地から集まる雲水さんの学校である。

この場所で修行する期間は、

眠い、ひもじい、寒い、暑い等という気持ちと

戦っていかなければならないのだ。

                                                          今日は一時間半寒いところに居ただけだが、

日常生活のありがたみを少しでもわかって

欲しいという老師のご配慮と推察した。

本当にありがたい。

新年会では、30代の頃から40年も通って

おられるというSさんと懇談させて頂いた。

人間、□(しかく)く生きるだけではなく、

○(まる)みも見せて行かなければなりませんぞ。

温かいアドバイスが沁みた。

こういうご縁にも感謝である。

                                                          その後は哲学の径を少し歩いて、

大豊神社へお参り。

ここの大国主命(おおくにぬしのみこと)の

お社の前には2匹の狛ねずみがいるのだ。

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本年の干支ということもあり、

既に長蛇の列ができている。

先日の文楽で雪舟や雪姫同様に、

大国主命もねずみに命を助けてもらったという

『古事記』のお話に由来するものだそうだ。

私の干支もいた。

080

子年の父に絵馬を買い、東山の知恩院を目指す。

                                                        現在、京都では、非公開文化財の特別公開が

行われているのだが、

一切経が収められた経蔵を見たくてやってきた。

同じタイプの経蔵は、

大津の三井寺でも見たことがあるのだが、

ここのは中身がすごいのだ。

                                                         周囲の壁や天井には、飛天や鳳凰、

麒麟、蓮の花等が極彩色で描かれている。

この経蔵は、真ん中に配置された八角形の

輪蔵を1回転させることで、

約6000巻のお経を読んだのと同じ功徳

があるという、ある意味で虫のよい施設なのだが、

その功徳の素晴らしさを

この外見と中身のギャップで表現したのだろうか。

人間、ギャップに弱いのだ。

                                                             さて、近くの古川橋商店街にある喫茶店「六花」

さんの珈琲でほっこりしよう。

美味しくて2杯飲む。

次回はカレーライスもお願いしよう。

                                                            河原町まで歩いたら、お腹もすいてきた。

前から気になっていた六角の焼き鳥屋さんへ。

くもの子(たらの白子)ポンズ。

ルイベ焼。

焼き鳥、焼野菜を注文。

全てうまいが、特に、

「こころのこり(はつの周囲の膜)」は絶品。

ぬる燗(奈良の『梅の宿』)を3合。

焼おにぎりでシメた。

                                                                大阪に戻り、ウイスキーを一杯やりながら

ブログを書いた。

アテは、河原町のパティスリーカナエさんの

マカロンなり。

せっかくの日だからと、男一人恥ずかしくも

あったが、女性とカップルだらけのお店に

飛び込んで頂いてきた。

いやはや、カナエさんのマカロンときたら、

控えめな外見と裏腹な中身がすごい。

こんな深くて広い世界が中に潜んでいたとは。

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タルトタタン味は、中身自体が一つケーキのよう。

抹茶味は、抹茶の味わいにひたすら徹したところ

がよい。

レモン味は、チョコクリームとレモン(ピール?)

との相性が抜群。

知恩院の経蔵を上回る豪華絢爛さであった。

しかも、ウイスキーとの相性も申し分ない。

今回は、ニッカのブレンドだったが、

スモーキーで少しソルティーなシングルモルトに

合うマカロンを作って貰えたら嬉しいな。

とにかく、人間、ギャップに弱いのだ。

                                                           気付くと、2008年1月13日は終わっていた。

40歳の誕生日であった。

2008年1月 3日 (木)

感謝!

前回の記事でノミニュケーション礼賛について

触れたからというわけではないが、

2007年の大阪最終日の夜は、

結果的にそうなってしまった。

                                                                どうしても、大阪の最終日はお初天神の、

JOEさんちでシメたいっ。

前日に連絡を入れたところ、

「遅い時間にぜひ遊びに来て下さい」

といつものように気さくなJOEさん。

                                                              そして、29日当日。

夕方に久々のジムに行き、

その後、お店が空くのを待つ。

22時頃にはなんとか、ということだったが

最終日だけにお客様も居心地がよいようで、

なかなか空かない。

とりあえずお店の近くまで行き、

街をウロウロしてみる。

何回か電話で確認し、なんとか23時過ぎに

お邪魔できた。

                                                          一杯目から日本酒でGO。

そして、次に出して頂いたのは、

体がほっこりと温まる「クエ」のあら汁。

「お待たせしてごめんなさい。

外は寒かったんとちゃいますかぁ・・・

と言うJOEさんの優しさと温かさも

心に深くしみわたる。

                                                                 そこから先がいかにも年末のクライマックスだ。

JOEさんのお知り合いの方がどんどん集結

される。

北新地の有名炭火焼屋さんの社長さん。

西麻布にあるミシュラン二つ星の

お寿司屋さんの大将。

某超有名日系ホテルの有名なお寿司屋

さんの職人さん。

静岡在住のJOEさん一押しのタイル職人さん。

                                                             皆さん初めて会う方々ばかりなのだが、

共通点はJOEさんの知り合いという一点。

だからこそ、初顔合わせにも拘らず盛り上がる。

JOEさんも、美味いお酒を惜しげもなく出して

くれる。

翌朝6:00発の新幹線だったので、

先に失礼したが、短時間であったにせよ、

とにかく男同士楽しかった。

                                                                 翌朝、起きたのは6:00。

博多までの新幹線はもちろん、

熊本までの特急も予約してあったが、

そんなの関係ねぇ。

こんなに楽しい夜が過ごせたのだから、

自由席でも無問題。

                                                                 このように素晴らしい出会いもあった2007年に

感謝しつつ、

JOEさんにも感謝しつつ、

気付くと電車は、田舎の駅のホームに到着。

南国とはいえ、寒さはことのほか厳しかった。

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             感謝! 高山寺にて

2007年12月27日 (木)

カレー天国!その5

12月27日(木)。

今年最後の勤務日である。

こういう時のランチは少しぜいたくをしたいもの。

さあて、何のぜいたくをしようか。

時間はそんなにない。

例により、飲みすぎた翌日なだけにやはり、

カレーであろう。

ぜいたくなカレー。近場。

答えは、あそこしかない。

堂島のサントリーの地下、夜は会員制のバー、

Royal Clubのカツカレ-である。

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このカレーは甘い。

たまねぎをしっかりと炒め(多分)、

とろとろに煮込んだがゆえの甘さである。

                                                     よい原料を使って、しっかりと熟成された

ウイスキーのような奥深さを湛えるルーである。

このたまねぎの感じは、ロイヤルホストの伝統

あるオニオングラタンスープや、

純蓮の札幌ラーメンに通じるものがある。

加えて、カツの揚げ具合もからっとしていて

どんどん口に入っていく。

                                                         そしてなんと言っても圧巻は、目の前のバックバー。

「山崎」や「白州」の1979年からのビンテージもの

やスコッチのボトルがきらきらと輝いている。

この重厚でかつ、くつろげる雰囲気の中で頂く、

カツカレーは、ぜいたくなカレー天国に違いない。

                                                              しかし、お値段はサラリーマンのランチにしては

そこそこするので

(もちろん、それ以上の価値あるカレーであるが)、

ここぞ!という日のカレー天国にはうってつけ

なのである。

                                                            今年もなんとかここまで漕ぎ着けた。

心機一転へ向け、気持ちの準備をして行こう!

2007年12月16日 (日)

マエストロとの邂逅

実は、今回の学会での一番の楽しみは別な所に

あった。

記念講演のお二方め、伏見の造り酒屋、

招徳酒造さんの木村紫晃社長にお会いすること

である。

実は今夏、招徳さんの「西山」というお酒を錦の

津之喜さんで頂いたことがあったのだ。

加えて、先般、同じく伏見の月桂冠さんの

蔵の中に入らせて頂くような経験もさせて頂いて

おり、直接お話を伺いたかった次第。

いやいや、さらに最後の懇親会では、

招徳さんのお酒が振舞われるというではないか。

日本酒に目のないあっしとしては、

是が非でも行かねばなるまいと、

この日が来ることを、首を長くして待っていた

のである。

                                                           まずはご講演が面白い。

木村社長は、大学で土壌微生物学をご専攻され、

卒業後は研究所で勤務された。

数年後、学生時代に没頭された演劇が忘れ

られず、演劇学科のある専門学校の教師に

なろうかと面接を受けたところ、

まあえーかと、新設されるバイオ系の学科の

担当となる。

それから30歳頃から実家に戻り、

酒造りに参画される。

そこで直面されたものは、杜氏の方の高齢化。

8~9年程前には、女性の技術者を採用され、

杜氏の方の技能を彼女に伝承されるよう

努められた。

今では、その彼女こそが杜氏であるという。

現在は、酒造りは土造りというお考えのもと、

米作り農家の方と協力して、土造りから、

米造り、そして酒造りまで一貫して関与する

ことで、本当に美味い酒造りを目指しておられる

のである。

こう拝見すると、木村社長の歩みこそ、

事前に詳細に計画されたキャリアプランを

計画通りに歩まれてきたのではないことが

わかる。

ある程度の進むべき方向性めいたものはあるが、

ある部分では、その時の状況に身を任せて

来られたところも大いにある。

まさに、前回記事で触れた、

「キャリアをデザインしない勇気」

がおありであったに違いない。

                                                             そして、さらに講演の中で、西山さんの正体が判明

木村社長の「顔の見える」契約農家こそが

西山さんなのだ。

まだお若い。

しかし、写真を通じて、お米作りのつらい部分

は多々あるのだろうけれども、

良いお米を作ることが楽しくてたまらない、

という感じが伝わってくる。

                                                               さておき、懇親会の始まり始まり。

各テーブルには、12/3(月)朝に絞られた

ばかりのお酒が置いてある。

                                                           早速頂戴した。

香りも良い。

飲むとその芳香がふわっと広がる。

蜜りんごのような甘く端整な香りである。

お味も優しい。

伏見の女水ならではという感じである。

自然の甘みがなんとも言えない。

たしかに、木村社長のイメージではなく、

写真で拝見した杜氏の女性のイメージに近い。

                                                              別のお酒も頂戴した。

珍しい「生酛(きもと)」造りのお酒。

こちらのお酒は、お米の香ばしさがきちんと

表現されたものである。

その代わり、女性らしさというよりも、

男らしい感じである。

私はどちらかと言えば、このように

お米の穀物としての味と香りが残っている方が

好きだ(木村社長も、そうらしい・・・).

                                                            実は今、前者の「純米吟醸 しぼりたて」を頂き

ながらこれを書いている。

もう一度、社長のお酒を飲みたくなって、

津之喜さんで頂いてきた。

048

アテは、錦の畠中商店さんの甘くてやさしい

「イカの塩辛」と、

同じく錦の鳥清さんで頂いた、

丹波あじわい地鶏を使った、端麗な「鳥ハム」。

そして、バッキーさんちの大人味の「日野菜漬」。

047

グラスは、日本酒の場合、いつもそうなのだが、

京都在住のガラス職人、宮川磨理子さんに

造って頂いたもの。

口が広いグラスのせいか、

時間が経つにつれ、お酒の香りがどんどん

広がってくる。

自然な、自然な、はんなりとした吟醸香だ。

                                                             なぜか、BGMはチェビリダッケ指揮、

ミュンヘンフィルのブルックナー交響曲第5番。

1986年のサントリーホールこけら落としの

語り継がれる大名演である。

                                                                 マエストロ木村社長、杜氏の女性の方、その他

関係者の皆さんにたくさん拍手。

学会の合間に見た神戸の夜景

12/15(土)は昼過ぎから神戸へ。

元町で降り、最近すっかりハマってしまっている

別館牡丹園さんへやはり足が向く。

五目かた焼そばを注文。

こちらのかた焼そばは本当にうまい。

                                                            硬くて香ばしい麺の上に、

アツアツの具がゴージャスに高く載せられてくる。

見た目にも、食べても、本当にまいうーである。

地元のご年配の方がお客様に多いのも頷ける。

元町に出たついでに、ふらっとお店に入り、

美味しい中華をさらっと頂く。

皆さんそんな風情なのだろう。

                                                            その後、ポートライナーに乗り市民病院前で下車。

目指すは神戸学院大学である。

今日は、会員として所属する

日本キャリアデザイン学会の関西支部設立記念

講演会と総会に参加するのだ。

                                                               まずは、事務局長の川喜多先生(法政大学)が

ご挨拶される。

                                                                この学会は、3つの垣根を越えていくものだと仰る。

一つは、世代毎に輪切りにするのではなく、人間

の一生を世代の垣根を越えて研究すること。

二つめは、職種の垣根を越えた集まりであること。

大学の先生が2割、企業の人事・教育担当者や

キャリアカウンセラー等の実務家が8割という。

三つめは、専門の垣根を越えた集まりであること。

心理学、経営学、社会学等様々なご専攻の先生方

集まりなのである。

まさしく、私が本学会に参加しているのも、

その三つの垣根を越えていく面白さがあるからだ。

                                                             そして、川喜多先生は、学会設立時に野村先生

という方から言われたという言葉を紹介された。

                                                          「この学会は、キャリアをデザインしない勇気という

ことも研究するのですよね」

                                                           なんらかの形で「キャリア」に携わる者にとって、

この言葉は常に懐に抱いておかねばならぬもの

である。

私自身の胸にも深く刻まれた言葉となった。

                                                           一方、遅れて来られた、会長の渡辺三枝子先生も

ご挨拶をされた。

今回のように、西に支部組織のようなものを設ける

と、それぞれの組織がばらばらの活動を始め、

ひどい場合には対立をするようなこともあるので

事務局として十分に留意して行きたいと仰って

いたが、設立総会の冒頭でこのような話をされる

ことは流石だと思った。

                                                             流石の二つめは、原案作りをされたという、

小学校から高校にまで及ぶ、

「職業観・勤労観を育む学習プログラムの枠組み

(例)」についてである。

これは、職業的発達にかかわる能力を、

①人間関係形成能力

②情報活用能力

③将来設計能力

④意思決定能力

の4つに分けて、各段階毎に身につけることが

期待される内容を具体化したものであり、

今回は、三川俊樹先生(追手門学院大学)が

記念講演の中でご紹介されていた。

                                                    これについて、渡辺先生は、あくまで4つの事例を

示したもので、これが全てとは考えていない旨

仰られたが、これもまたその通りだと思う。

本来、職業に就く上で必要とされる能力を

挙げればきりがないものだと思うし、

そもそも実証することが極めて難しい。

加えて、このような個々の能力では表現しきれ

ない全人格的な魅力のようなものが要求される

と思うのだが、なかなか文字にすることが難しい。

こういうことこそがまさに、今後の本学会の課題

なのだろう。

                                                             事務局となる先生方が、このようなお考えで

いらっしゃることが、本学会がまっとうな研究組織

であることの一つの証だと思った。

                                                              講演会から懇談会の会場へ移動する時に

神戸の夜景が見えた。

美しかった。

きっと神戸の街の中は、ルミナリエで

もっともっと美しく輝いていることだろう。

045

2007年11月29日 (木)

焼き栗とコークスと余市と。

私が信頼を寄せる、祇園のEl tesoroのマスター

である大塚さんから、

「落ち着く場所なので、ぜひ行かれてみて下さい」

と言われていた、西天満のバー、蓮(REN)さんに

初めてお邪魔することができた。

午前0:30。

周囲のお店の灯火も消えた中、

確かに、こんな場所にこんなお店があるとは・・・

                                                                しかも、お店に入っただけで、

何か心暖かくなるものを感じた。

マスターは、金子達夫さん。

一杯目に、「ウイスキーで何か面白いものを」

とお願いしたら、

2000本限定の「余市1987」をサーブしてくれた。

やわらかく、深い。

が、その香りには、どこか懐かしさを覚える、

独特の個性があった。

調べてみたら、

「世界でも稀な石炭直火蒸留」とのこと。

そうか。石炭だ。

                                                             今から15年前の私。

入社直後の現場研修は石炭を蒸し焼きにする

コークス工場であった。

真っ赤な炎と赤く焼けた石炭から発する独特の

においの中で、会社で初めての仕事に就いた。

そして、その工場は今はもう、ない。

                                                              きっと、その時に私が包まれていた香りを、

このウイスキーの中に感じたのだろう。

                                                           金子さんに、大塚さんの紹介でとご挨拶したら、

にっこりと微笑まれた。

                                                              そして、お渡した名刺をじっくりとご覧になられ、

「XXさんをご存知ですか?」と聞かれた。

                                                              なんと、今は東京に異動となってしまった

会社の先輩が営業接待の後、

よく一人でほっと一息つくために立ち寄られて

いたそうなのだ。

                                                             大塚さんと私。

先輩と私。

そして、金子さんと私がつながった。

そういえば、その先輩も金子さんのように

とても柔らかい雰囲気を持った方である。

                                                              ご縁というものは本当に不思議なものである。

焼き栗をアテに美味しい余市を頂きながら、

頭だけはどんどん、ひんやりと冴えて行った。

2007年11月28日 (水)

Selection plus

実は、今年、ボジョレーヌーボーをもう一本買って

あった。

堂島のサントリー1Fにある”Cave de vin”

さんで、

ヴィラージュのセレクシオンプリュスという、

厳選された5つのドメーヌ(蒸留所)のワインで

作られたナンバリングボトルを発見したのだ。

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                                                                 こちらは、この前飲んだプレーンのものから、

上品さと落ち着きだけを取り出したような逸品

であった。

                                                                 ここまで来ると、出来立てワインの軽やか感じ

楽しむという心持ではなく、

上質のワインを静かに楽しむという風情に

なってくる。

そんなわけで、ボトルはすぐに空いてしまった。

                                                                    今年の秋は、楽しみにしていた

若冲ツバメ、

牛乳を注ぐ女、

洛中洛外図屏風

などなどを楽しんだが、唯一

文楽の「曽根崎心中」だけを観ることが

できなかった。

またの機会へのお預けにしておこう。

                                                                    こんなに美味しいワインにも出会えたのだから。。。

いよいよ師走がやってくる。

さあ、仕事。仕事。

2007年11月21日 (水)

ボジョレーヌーボー2007

今年もボジョレーヌーボーの解禁日がやってきた。

まずは、10年くらい連続で買い続けている

ジョルジュ・デュビュッフ氏のプレーンもの

(ビラージュでないもの)を試してみた。

                                                                さて、今年は何をアテようか。

昨年は、芦屋本店まで出向いて、ビゴさんの

美味しいフランスパンをアテとした。

                                                           既に日曜の夜遅くなので、

パン屋さんへ行くという選択はない。

その時、ふと頭に浮かんだのが、

「やまもと」さんのネギ焼きである。

もともとウィスキーのアテに良さそうだよなぁ

と思っていたのだが、

ネギの香ばしさとスジの旨みと合うのでは

ないかと持ち帰りにトライした。

                                                        一杯目をグラスに注ぐ。

おおう。紫色だ。赤紫というより紫だ。

口に含む。

うーん。昨年、一昨年とは随分違うぞ。

ごくり。

えっ?あまりにさらりと通り過ぎて行く。

軽い。

がしかし、安っぽさはなく、むしろ上品さが

垣間見える。

                                                        一昨年は、「清楚で控えめな深窓のお嬢さん」と、

昨年は、「若いのにもかかわらず一定の包容力

がある感じのお嬢さま」と表現した私。

                                                           今年は、一昨年に近く、

「品のよい環境で歳相応に育った素直な小学生」

といったところだろうか。

                                                           一昨年のお嬢さんは、

本来はもっと大人びているにも拘わらず

それを押し殺している感じがあったが、

今年のお嬢さんにそんな感じはない。

内面も外面もなく、素直なのだ。

                                                        それだけに、どちらかというと醤油味ベ-スで

あっさりとしている、やまもとさんのスジネギ

よりも、

併せて注文していた、ソース・マヨネーズ味の

豚平焼きの方が、よりマッチした次第である。

                                                       なお、今年のラベルはトリコロールがかわいい。

モネの『サン・ドニ街、1878年6月30日の祝日

思い出した。

003

2007年10月31日 (水)

玉の泉は生きていた。

特別なご縁があって、京都伏見区の月桂冠さん

お邪魔させて頂いた。

                                                        京阪電鉄の中書島駅から歩くこと7~8分

で、がらりと街の雰囲気が変わる。

宇治川の派流である濠川沿いに立ち並ぶ

白壁土蔵の酒蔵。

この付近は、江戸時代の参勤交代で、

淀川から宇治川を船で上がってきた

西国大名が逗留しなければならなかった

場所である。

「しなければならなかった」というのは、

この伏見の地に必ず逗留させることが、

大名が個別に京の都の朝廷と接触することを

嫌った幕府の施策であったからだ。

そういう場所で、江戸初期の1637年に創業し

今に至るまで品質の良い日本酒をひたすら

作られてきているのが、

ここ、月桂冠さんなのである。

                                                          まずは、お酒の博物館「月桂冠大倉記念館」

で昔の酒造りの雰囲気を味わわせて頂いた。

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一般見学の時間は終了をしているので、

見学者は我々のみ。

当初は、月桂冠という銘柄ではなく、

「玉泉(たまのいずみ)」。

命の水。

魂を込めて作ったお酒。

という意味だという。

その名前を復活させたらと思って聞いてみたら、

どうも台湾で商標登録されているので無理

だそうだ。残念。

                                                                続いて、普通なら絶対に入れない聖地へと

連れて行って頂けた(これはまさに破格の

待遇でありひたすら感謝するしかない)。

                                                それは、月桂冠さんのお酒作りの大本丸である

「大手蔵」である。

                                                                 先ほどまでの古い酒蔵とは異なり、

見た感じは、とても清潔で整然とした工場の風。

しかし、そこでもしっかりとお酒作りの魂は

生きていた。

                                                                 酒母、麹(こうじ)、蒸米、それに仕込水が

入れられた発酵タンクがある部屋に入れて頂く。

                                                           ここは少しの雑菌が入り込むだけで、

お酒が台無しになってしまうくらい

細心の注意が必要な場所である。

発酵タンクの蓋を開けて頂くと、

ぶくぶくと発酵する白いもろみが見えると

同時にとても甘くて美しい香りが漂う。

                                                            そして、まさか。。。

タンクから汲んで頂いた白いもろみが

目の前に。

拝むような気持ちで頂戴した。

「美味しい」というよりも、「うつくしい」。

最後残った酒かすまで指で舐って頂いた。

                                                          続いて、発酵の終了した熟成もろみが、

新酒と酒かすに分離される圧搾機の前へ。

さらにのまさか。

圧搾し終わったばかりの、透明色に近い

液体が目の前に。

もう感無量である。

阿弥陀如来のご光臨なり。

                                                             ところで、杜氏さんの数が徐々に減っている

そうだ。

そのため、こちらでは、杜氏さんの勘と経験

による判断をできる限りシステムに置き

換えて伝統を引き継がれると同時に、

品質の安定したお酒を作られているという。

                                                          これは、興隆を極める近代製鉄業と同様だ。

製鉄所のシンボルと言える高炉(溶鉱炉)には、

その昔、まさしく勘と経験により、

外からは見えない炉の中の超高温のお湯

(溶銑)の状態が手に取るように見える、

宿老と呼ばれる人達がいた。

                                                 現在日本の製鉄業が技術的に

世界トップレベルの位置を占めることができて

いる背景には、

今はなき宿老たちのニューロン群に蓄積された

勘と経験をシステムに置き換えて、

最低限人間の判断が必要な部分のみ

人間が関与する、というやり方が奏功した

という面が大きい。

                                                         それと同様のことが、日本酒造りの現場

でも行われていたのである。

                                                            日本の製鉄業は、高い製造技術が求められる

自動車や造船向けの高性能鋼板を製造できる

だけでなく、一方でそこまで高いグレードのもの

が要求されない汎用品については、

効率的な大量生産体制を構築することで

対応してきている。

それは、こちら月桂冠さんでも同様なのだろう。

                                                      私が、タンクからくみ出されたもろみを飲ませて

頂いて感じた「うつくしさ」と「おいしいさ」には、

たとえ大量生産している中にあっても

決して忘れてはいけない、

月桂冠さんの心意気が込められていた

ような気がしてきた。

                                                             それは、そういう銘柄はなくとも、

確かに「玉泉(たまのいずみ)」であったのだ。

Dsc00850

今回このような経験ができたのも、

本当に特別なご縁のお陰である。

深く感謝申し上げます。

2007年10月27日 (土)

フランスか!

京都御所で初秋を感じた後は、

せっかく今出川まで来ているので、千本まで足を

伸ばし、昭和12年創業の喫茶店「静香」さん

に初めて伺うことができた。

店内は創業当時のまま。

上七軒の芸者さんだった静香さんのお店だけ

あって、独特の女性的な空気がある。

お客さんも地元のおじちゃん、おばちゃんという

感じで、穏やかな時間が流れていく。

珈琲は結局2杯飲んでしまいましたなり。

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                                                         さて、ここまで来たらもう一軒ぜひ行きたい

ところがある。

智恵光院のパン屋さん。

Le Petit Mec(ル・プチメック)」さんである。

店に入ると、

「フランスか!」

という突っ込みが何度も来そうなほど

ボンソワーマドムワゼール(?)な感じである。

ラジオフランスが流れているし。。。

                                                                     でも、でも、

お客様に選ばれるのを待つパン達は

もっと「フランスか!」

である。

私がチョイスしたものは以下写真の通り。

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                                                 緑色のタルティーヌは好物のエスカルゴ入り。

こりゃこりゃ、

赤ワインがあればサイコーだニャン。

パン生地もうまい。

                                                     丸くて小さいプチ・パン(ランティーユ)は、

中にレンズ豆が。

優しいおいしさが凝縮されている。

その優しさは、恐らく店主の西山さんのご性格が

反映されているのではなかろうかと勝手に推測

してしまうだニャン。

                                                     バトン・アンショワの粘り気のある食感もまた

よろしおす。

                                                           甘いデニッシュもおいしいぞー。

中には栗と胡桃。

カスタードがまた、お上品。

周りを包む生地がクロワッサンの生地のように

さくさくで香ばしく・・・

                                                           クロワッサンがまた、まいうー。

こちらのお店のとてもよいところは、

西山さんが、そのパンを作った目的を丁寧に

書いてくれているところ。

特に、クロワッサンには、

パリでご自身が食べられて本当に美味いと

思ったクロワッサンを再現したくて、、、

と書いてあった。

                                                      いやはや、本当にうまい。

中の柔らかい部分も、

表面のパリパリの感触も、それぞれに美味いし、

そのバランスがまたサイコーだニャン。

余り油っぽくないところもよい。

でも一番すごいと思ったのは絶妙な塩味加減。

塩自体相当な代物と推察されるが、

その加減が絶妙である。

存在は感じる。

がしかし、出過ぎて来ない。

今回は、コンビニで買えるスタバのカフェオーレ

を一緒に飲んだのだが、

その塩味加減とカフェオーレの牛乳の自然な

甘みとがまた絶妙にマッチするのだニャン。

見た感じの照かりも良い。

                                                                なぜか、今回はネコ語になってしまうのだが、

西山さんのパンを食べた私は、

マタタビを与えられたネコのようになってしまう

のだからしょうがないニャン。

                                                             宇治の「たま木亭」さんも凄かったが、

こちら、「ル・プチメック」さんもまた凄い。

京都のパン屋さんは今、熱い!

もっと。もっと。                                            

2007年10月24日 (水)

カレー天国!その4

東銀座、大阪肥後橋、湯島と続いてきた

カレー天国シリーズもいよいよ京都である。

                                                        この土日は読書に没頭していることもあり、

若干凹んでいる精神状態ということもあり、

気分転換がしたかった。

そういう時もカレーである。

                                                          日曜日、家で孤独に読書をしていると、

気も滅入るし、気が散るので、

京都の喫茶店を巡りながら、という流れの中で

三条京阪にやってきた。

私の脳内で、「三条京阪」に関するニューロン群

と最も強烈に結合するのが、

ここ「篠田屋」さんの「皿盛り」である。

                                                              これはまず観るしかない。

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カツカレーでも、カレーうどんでも、

カレー味中華丼でもない。

宇宙の中でここにしかない「皿盛り」なのである。

この父母未生以前からここにしかない「皿盛り」は

元々こちらのお店の「まかない」から始まった

そうだ。

                                                            たっぷりととろみのついたカレーと薄いカツと

ごはんと福神漬けが渾然一体となって紡ぎ出す

美味さ。

tinyな京都の古い飯屋がご提供するtinyな

カレー料理であるが、その美味さは

only one in the universe!

                                                             しかし、

ここで、これが食べられることは奇跡と言って

もよい。

京阪電車が地上を走っていた時代を知って

いれば、その意味がわかる。

心の中で感謝しながら、店を出た。

                                                                   さあ、再び漱石と対峙するぞ、なもし。

tinyな・・・

この前の土日のこと。

                                                    このところ、若干凹み気味である。

人間だからそういうこともあるのだろう。

いつもアゲアゲというわけにはいかぬ。

                                                       大阪に仕事の拠点が移って、2回目の秋を

迎えている。

例えば、土曜の夜を過ごすお酒の店も

顔なじみの店がそこそこできた。

それが心地よくもあった。

                                                     しかし、ふと思った。

最近、新しいお店にあまり入っていない。

                                                        こういう若干凹んだ気分の時に、

そういう店に行くのもよいのだが、

逆に新しいお店を探すことも精神的安定を

保つ上では必要なことではないのか。

ファーストペンギンの心持といったら、

ペンギンに失礼だろうが、

「思い切って」何かをするということは、

人間にとっても大切なことのような気が

したのである。

                                                         そこで、早速実践してみた。

裏寺町の某所へ進入。

いわゆるアテ系が中心の店であるが、

悪くない。

通えば通うほど面白くなる店なので、

そうしてみることにしたい。

                                                            中継ぎは、なじみのお店にして3軒目のバーへ。

バーというのは、居酒屋系のお店に比べると

より精神的な緊張は高まる。

しかし、面白いもので、外観や入り口の

雰囲気で案外合わないお店だと、

いわゆる「イヤあ~な感じ」がするから

不思議だ。

腹の虫が知らせてくれるのである。

                                                     階段を上がって中へ。

優しく受け入れてくれた。

木の曲がりをそのまま活かしたカウンター

もよい。

「何か変わったスコッチはありますか。

くせがあるもので構いません。」

                                                              そして、一杯のロックをサーブしてくれた。

「京都の何軒かのお店で共同で仕入れた

ボウモアでございます」

ボトルも見せてくれたので手 にとって

よく見ると、

1992年とある。

平成4年。私が入社した年のもの。

こりゃあいい。

そして、裏ラベルの記載をよく読むと、

”Tsunoki” とある。

私が独り飲み用の日本酒をよく頂いている

錦の津之喜酒舗さんだ。

これで納得。

いよいよ、期待が高まる。

香りは申し分ない。

                                                                    口に含んだ。

びっくりである。

ある程度の熟成期間があるにも拘わらず、

華やかな躍動感が口の中で溢れる。

降参である。

                                                         裏面のラベルをもっとよく読んでみた。

「tinyなスコットランドの醸造所とtinyな京都の

酒屋が協力して・・・」と小さく英語で書いてあった。

スコットランドらしい、そして京都らしい

憎らしさ。

さらに降参である。

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                                                               2杯目は、フルーツを使ったカクテルを所望した。

パッションフルーツを選択。

正統派。という文字が頭にすぐ浮かぶような

安定感のあるまっすぐな美味しいカクテル

であった。

                                                               ここのご主人はバーテンドレスの

尺金(さしがね)由記さん。

丁寧に名刺を頂戴した。

お店は、”Trefle d'or”さん。

                                                          よく朝はなぜか早く目が覚めた。

夜明け直前だった。

しかしまだ気分は少し凹んでいるようだ。

そういう時もあらあな。

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2007年10月15日 (月)

カレー天国!その3

仕事を終えた金曜の夜、大阪から東京までの

新幹線車中で弁当もビールも我慢。我慢。

                                                            東京駅に到着、山の手線に乗り換え、

御徒町で下車。

いつものように急げ急げ。

21:30がラストオーダーだぞ。

到着!

                                                  デリーの上野本店である。

本店とはいえ、かなり狭い。

しかし、「そんなの関係ねぇ。」

すでに、私と同類の仕事帰りのサラリーマン

達がうまそうに、しかし寡黙にカレーを食べて

いる。

                                                             あー。早く食べたい。

いつものようにタンドリーセットを注文。

これは、サラダに4本のタンドリーチキンとカレー

を一品。さらにビールまで付いてきて1700円

というサラリーマンの味方的メニュー。

迷わず、カシミールカレーを注文。

                                                              これまで「天国」で書いた2軒のカレーとは完全に

異なり、サラサラである。

ヴィダルサスーンもびっくりのサラサラ感である。

そこに、大きな鶏肉の塊とじゃがいもの塊が氷山

の如く浮かんでいる。

まずは、スープだけを口に含む。

独特の香辛料が、自分を深遠な世界へと運んで

行ってくれる。

                                                       仏教で言えば密教の世界である。

カレー曼荼羅の世界である。

仏教がインドに端を発し、形を色々に変えながら

も日本に伝来し、様々形で花開いたように、

カレーも同様に様々な味わいを見せる形で

日本で開花している。

しかし、源流となるインドの深遠なる世界観まで

感じさせてくれるカレーはここのカシミールカレー

が一番だと信じる。

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                                                                食べ終えて、ふと見上げるとインドの言葉

何かが書いてある。

初めて、思い切って意味を聞いてみた。

                                                                「この世で一番美味しい料理はカレーである。

それを、ここデリーで食することができるなり」

                                                           デリーさんへ。

しかし、その文字は不要ですぞ。

あの狭いカウンターで、カレーを食べることに

没入している皆さんは、それがよ~く

わかっている顔をされています。

                                                              かくいう私だって、東京に帰って、一番に

思い出すのは、あなたなのですから・・・                                                         

2007年10月 3日 (水)

カレー天国(地獄)! その2

先週に引き続き、今週も初日から壮行会である。

主賓は帰られた。

しかし、我がボスは帰らない。

「もう一軒行く?」

という部下の意向を確かめる問いではなく、

「××かなあ」

というもう一軒行くことを所与の前提とした

意思表示である。

結局店を出たのが午前3時過ぎなり。

                                                         さて、昨晩そのような過ごし方をして、

翌日きっちり午前中の勤務をこなした以上、

行かねばなるまい。

カレー天国へ。

                                                                   しかし。

ここのカレーには覚悟が必要。

初めての参禅と同様な、腹の底からの覚悟

なるものが必要なのだ。

そのカレーは、大阪は肥後橋。

南蛮亭」さんのチキンカレーである。

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手前に見ゆるはカレーのルー。

鶏肉そぼろがベースである。

しかし、唐辛子の量はが致死量に近い。

一目瞭然であろう。

                                                         慣れているだけに、食べる前から、頭の中が

チクチクと痛い。

この図と匂いを感じた私の感覚ニューロンは、

痛みの感覚ニューロンと高速道路を構築して

いて、食べる前から、見ただけで、匂いをかいだ

だけで十分に痛みを感じるのだ。

                                                  とはいえ、回数を重ねるたびに慣れてきたので、

食べるペースは悪くない。

初めて食べた時のスローペースが嘘のようだ。

初回は、なぜこんな思いまでして食べねばならぬ

のだ、しかしここで残すのは一生の恥、

なんてことを考えながら、悪戦苦闘しつつ

なんとか完食できたような感じだった。

                                                お客さんの中には、辛すぎて怒り出してしまう

人もいると聞く。

だから、お店の方も、必ず「辛いですよ」と

事前の確認をしてくれる。

                                                 しかし、ここまで辛いカレーなのに、

なぜこれ程までのサポーターがいるのか。

                                                       答えは簡単。

素材となる鶏が美味いのだ。

普通ここまで唐辛子を使うと、素材に力がない

場合あきてしまうのが常。

しかし、決してあきることはない。

簡単にギブアップさせない美味さがそこにある。

                                                        このカレーを食することは、行である。

行じることなのである。

このカレーを食べていると、さまざまな雑念が

頭をよぎる。

「隣の人は何を食べているのだろう?

やわな他の種類のカレーを注文してはいない

だろうなぁ・・・」

「同じチキンカレーを食べているが、食べる

スピードは断然こちらが速いぜ」

「俺ってこんだけ辛いもん食べてるのに、

汗かかないもんね~」

「水もまだ飲んでないもんね~」

ってな感じである。

このような思いが次から次へと浮かんでくる。

しかし、そのような雑念に囚われていては

いけないのだ。

仮に浮かんできても無意識の内に忘れる。

ただ、ひたすらこのカレーを食べることに

徹する。

この時の境地は、まさに、道元禅師が

説かれた「只管打坐」(=ただひたすら座る

こと)、そして「身心脱落」(=肉体と心における

一切の囚われから脱れて、自在の境地に入る

こと)そのものである。

                                                        カレーを食べ終えた。

その刹那、一つの言葉、いや一幅の掛け軸が

頭の中に浮かんできた。

                                                    「南無地獄大菩薩」

                                                     白隠禅師が力強い筆致で書かれた書である。

地獄に落ちたってよいではないか。

現世だって考えてみれば、楽しいときもあるが、

大半は苦痛に満ちている。

しかし、一生懸命生きていれば、菩薩さまに

きっと会えるのだ。

どこにいようとも。

                                                        そういう意味で、ここ南蛮亭は、カレー地獄

なのである。

南無カレー大菩薩なり。

2007年9月30日 (日)

9月30日に飲む美味しい梅酒

所要で西武池袋線の練馬駅へ行った。

駅そばで「プーンとうまそうな香りのする」

酒屋さんを発見。

                                                         迷わず中へ入ると、直感命中。

珍しいお酒が全国各地からわんさか。

特に、日本酒、焼酎、国産ワインが充実している

と見た。

日本酒では、この前訪れた城崎温泉で飲んだ、

香住の「香住鶴」が何種類かあったり、

ワインでは、普段は現地でしかお目にかかれない

山梨産ワインがあったりと目移りして仕方がない。

                                                結局選んだ一品は、泡盛の中で一番の私好み

である請福さんの梅酒。

請福は、タイ米の奥深い味わいを、

きれいな水をベースにやさしく表現されている

泡盛。

そういえば、『El tesoro』のマスター大塚さんとも、

泡盛の中で好きなお酒の一つということで意見

が一致した。

「福ヲ請フ」というネーミングもよい。

今回は、そんなお気に入りの泡盛と梅酒との

出会いがとても気になったのだ。

                                                我が家で寝る前に一杯飲んでみた。

まずは、南高梅の持つ自然の旨味が前面に

ガツンと来る。

そして、その後かすかに請福らしい米の味わい

訪れる。

必ずしも私は梅酒のファンではないのだが、

これはいける。

                                                      タイと沖縄と紀州の絶妙な出会いを練馬で

見つけた。

練馬の「松澤酒店」さんに感謝。

                                                 さて、明日から、いよいよ10月。

部下が異動した。

彼の新しい生活が始まる。

後任を入れられない中で、送り出す方の体制

もなんとかかんとか新しくなる工夫をした。

                                                       来年、入社してくることになった学生さん達が

集まってくる日でもある。

                                                     一年に一回飲むか飲まないかという梅酒を、

しかもこんな美味いものを、

こんな日にしみじみ飲むのもいいなぁ。。。

                                                          部下よ、学生さん達よ。

乾杯しよう。

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2007年9月23日 (日)

これがほんまの「暮らすように楽しむ京都」やぁ

9/22(土)はゴルフ@京田辺。

正直に言う。

スコアが原点回帰した。

3月の初ラウンドの154という数字から着実に

スコアを改善し、8月には119というところまで

来ていたのだが・・・

いや、その予感は最近の練習の時にはっきりと

感じていた。

それでも、私は負けない。

練習を続けるのみである。

                                                       さて、気持ちを切り替えよう。

23日(日)は、昼前から京都へ。

京都駅から三十三間堂の裏まで歩く。

周囲にお店はない。

ただの民家である。

細い路地を行くと、あった。

お好み焼きの「吉野」さんである。

244

中に入ると、おかみさんとおにいさんが元気

よく迎えてくれた。

目の前の大きな鉄板では、お好み焼きが

ジュージューと音を立てて元気よく

焼かれている。

直感がつぶやく。

「ここはうまいぜ!」と。

                                                      まずは、チューハイの「アカ」を片手に生レバー

頂く。

チューハイの「アカ」とは、ポートワインを入れた

もの。

血のしたたる新鮮な生レバーとの相性も色彩面

を含めて十分である。

目の前が厨房なのだが、お店のおねえさんが

おもむろに取り出したのは、大きな赤い肉の塊。

生レバーの巨大な塊であった。

こんなこと、ありそうでない経験である。

                                                    次にやってきたのは、名物「ホソ焼き」。

「ホソ」とは小腸とのこと。

いわゆるマルチョウである。

キャベツ等の野菜と一緒に焼いてくれたもの

だが、これまた新鮮なお肉である。

旨味がスゴイ。

さらに秀逸なのは、恐らく自家製と思われる

ソースダレである。

「アカ」との相性も絶妙だ。

厨房を見ていたら、生のホソはとてもきれいな

透き通るようなピンク色をしていた。

                                                                    しめは、お好み焼き(肉玉)を注文。

「うまい!」

キャベツと生地が一体化し、モッチリとした食感

楽しむことができる。

ここでもさらに素晴らしいのは、ソース。

自分でつけるのだが、私は辛い方を選択。

これまた独自の味付けをされていると思料。

上野の「デリー」のカシミールカレーを彷彿と

させる味付けに感動した。

独特の香辛料が、体を清めてくれるかのよう

にも感じる。

雰囲気は下町の粉もん焼き屋さんでも、三十三

間堂の裏にあるだけに、こういうのがとても合う。

                                                   おかみさんの焼く姿もよい。

美味しいもんを作るために、ただひたすら、鉄板

の上で焼かれている。

たまには、素晴らしい笑顔を見せてくれながら。。。

その姿は一心に祈りを捧げている僧侶のようでも

ある。

満腹。満腹。

感謝。感謝。

                                                   さて、今から今日のメインイベント、

京都国立博物館の常設展に現在展示されている

俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を見に行くぞ。

                                                    こんなバリバリ下町&体育会系のお好み焼屋さん

でうまい飯を食って、軽く酔っ払って、国宝の絵を

見に行くなんて、これこそほんまの

「暮らすように楽しむ京都」なり。

                                                               お店の前のおじぞうさんも笑っておられた。

「うまいもん食って、ゴルフがんばりや」

243

2007年9月13日 (木)

カレー天国!その1

11日(火)午後から東京出張。

12日の11:00から14:00まで空いた。

何を食べようか。

多少の時間はある。

そうだ ナイルさんち、行こう。

有楽町から東銀座を目指して歩く。

三越を通過。

                                                        雨が降ってきた。

でも、そんなの関係ねぇ!

                                                     休みを確認してこなかった。

でも、そんなの関係ねぇ!

                                                       三原橋の交差点まで来た。

やった。

ナイルさんちのにおいがしてきた!

顔がほころぶ。

                                                        入口を見る。

ナイルさんが立っていた。

「いらっしゃ~い。ムルギランチねぇ~」

                                                    もはや以下詳細を述べる必要もなかろう。

お願いして写真を撮らせて頂いた。

鶏肉の骨をはずしてくれる。

205

これまでは、ナイルおじさんが混ぜ混ぜして

くれていたが、今日は自分で混ぜ混ぜした。

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                                                     味については例により不立文字。

ナイルさんち、ナイルレストランでしか食べられない

カレーである。

まさに気分はカレー天国。

                                                     さて、午後からは、首相官邸横のビルでセミナーの

デモンストレーションを受けた。

ヘリコプターが飛んだり報道陣が議員を待ち構えて

いたりして騒々しい。

                                                             17:00にはデモも終了。

東京駅で配られた号外に驚いた。

                                                       大阪へ戻る新幹線車中では、宮大工の、

故 西岡常一氏による

『木のいのち木のこころ(天)』(新潮社 OH文庫)

を読んだ。

以下の、法隆寺大工の口伝が印象的だった。

                                                    「百工あれば百念あり、これをひとつに統(す)

ぶる。 これ匠長の器量なり。

百論ひとつに止まる。これ正なり」

                                                     西岡氏は言う。「大きな仕事は人の考えを無視

して、支配する力だけではできないんですな」

                                                    「百論をひとつに止めるの器量なき者は慎み

おそれて匠長の座を去れ」

                                                        西岡氏は言う。「下の者の意見をまとめられん

のは自分に器量がないからだというんですな。

こんなことになったら自分から辞めなければ

ならん。棟梁というからには、工人に思いやりを

持って接し、かつ心をまとめなければならんの

です」

                                                       こういう特別な日だけに、深く、深く、心に染みた。

2007年9月 9日 (日)

愛のフィラデルフィア

参禅を終えた後、歩いて岡崎の京都市美術館へ。

お目当ては、「フィラデルフィア美術館展 印象派と

20世紀の美術」である。

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日曜だけに、そこそこの混み具合だった。

しかし、とても面白かった。

とても楽しかった。

愛に溢れる展覧会であった。

東京の皆さんも、今年の芸術の秋には是非に

行かれるべきであろう。

ざっと印象に残ったものを記す。

                                                 1.ドガのブロンズ像「14歳の小さな踊り子」

パンフには「奇妙でかわいらしくない」とのコメント

があるが、私は「かわいい」と思う。

すましているが、本人は「私バレエが上手なのよ」

と内心鼻高々な感じがするのだ。

その根拠のない自信が見え隠れするところが、

私には絶対的にかわいいと思えた。

                                                 2.ルノワールの「ルグラン嬢の肖像」

キュートな顔をした少女である。

白いシャツと黒のエプロンのコントラストが、質素な

感じを出しているが、よく観ると、ピアスや青い

スカーフとリボンというように、しっかりとお洒落して

いるところが子どもらしくてかわいい。

しかも、左手の薬指には指輪まで。

結構なおしゃれさんである彼女の、モデルとなって

恥ずかしい反面、ウキウキとした気持ちがこちらに

伝わってくる逸品だ。

                                                  3.ルノワールの「大きな浴女」

2.とともに今回の目玉作品であるが、文句なしに

よい。

全体の構図の工夫から、観る者の視線は左の乳首

集中する。

が、赤と黄色と肌色の全体の色遣いの中で、

いやらしさは感じない。

色遣いからして、秋に観るのにふさわしい作品である。

                                                     4.ピカソのブロンズ「道化師」

有名な作品である。

「薄ら笑いを浮かべている」と言われているが、

そんな感じは受けなかった。

むしろ、修行中の痩せこけたブッダ像のような、

一心に修行をする者の風情である。

ピカソも、案外、道化師の心の内に潜む「悲しさ」を

表現したかったのではなかろうか。

                                                5.マルセル・デユジャンの「画家の父の肖像」

デユジャンというと、「泉」と書いた便器しか

知らなかったが、ちゃんと絵も描いていたんだと

妙に感動。

やればできるじゃん(なんて失礼な!)。

というか、きちんとした絵を描ける人だからこそ、

便器も芸術だぁと声高に叫んでも、周囲も聞く耳

持ってくれたのかなぁ~

                                                           その他、モネの水色を堪能できる作品も沢山あるし、

ゴッホも、ゴーガンも、セザンヌもありやす。

本物の「考える人」だって。

ピカソの「ヴァイオリンを持つ男」も秀逸。

本人言うとおり、今にも動き出しそうな絵である。

私の大好きなマチスもよい。

「青いドレスの女」の実物は初めて観た。

モジリアーニも、白使いのうまいユトリロも。

ミロの「月に吠える犬」もいい!

「そんなことは知らないよ」というセリフは消さない

方がよかったんじゃないの~

最後にワイエスまであったりなんかして。

                                                 とにかく、ここまで多彩に楽しめる展覧会もそんなに

ないが、とにかく今回は、ルノアールの勝ちですな。

                                                 という楽しい気分のまま、昼食を取りに、

北大路下鴨本通の喫茶店「Verdi」さんへ。

豆がスゴイとの評判を聞きつけ行ってきました。

いやはや、コーヒーが本当にうまい。

きちんとした焙煎が施されているだけでなく、味が

新鮮でクリア。

軽やかだけどしっかりしている赤ワインのような感じ

さえ受ける。

京都はスマートさんやイノダさんなど老舗も多いが、

こちらは将来の老舗になる大きな可能性を秘めた

お店であると確信。

ハムとトマトの旨味がしっかりと閉じ込められた

ホットサンドイッチもほっぺが落ちそう。

本当に美味しかったので、豆も頂きました。

                                                   お店を出て、近くの下鴨神社の糺(ただす)の森

を散歩した。

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ハンミョウくんやハグロトンボくんにひさぶりの遭遇。

特に、ハグロトンボくん独特のゆらゆらと飛ぶ姿を

デジカメに収めようとがんばったが断念。

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                                                           そこから、鴨川べりを二条まで歩き汗だくに。

しかし、久しぶりの坐禅と楽しい絵画のおかげで

歩みは軽い。

ハグロトンボのようにゆらゆらと。

帰りの阪急電車は当然のことながら、

大爆睡であった。

もう、梅田だ。

2007年8月 3日 (金)

やっぱりそこにはビゴさんがいた!

「魔笛」の感動に浸っていて、書き忘れてはならぬ

ことがあった。

元来パン好きの私にとって、また一つ素晴らしい

お店に出会えた。

以前、ガラス・パン職人の今川奈緒子さんに教えて

頂いた、宇治黄檗の「たま木亭」さんである。

                                                 28日(土)、三室戸寺の蓮の花を鑑賞後、足を伸ばした。

狭い売場。

奥には工房が見える。

職人さんの真剣さが伝わってくる。

                                                   パン屋さんを廻っていて面白いのは、工房とそこで

働く職人さん達とパン焼き機の雰囲気を拝見すると、

とそこで創られているパンの感じがなんとなくわかる

こと。

                                                 これはいける。 と、勝手に確信。

真剣にパンをセレクトし、夕飯でのご対面となった。

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これは、ま・い・うー!

菓子パンという言葉が本当に失礼に当たると思える

ほど、菓子パン風なのだけど、しっかりと造り込まれ

た大人味。

とにかく、具が良い。

ベーコン。ザワークラウト。明太子。お豆。

妥協を許さず、真剣に素材を吟味されたことが

伝わってくる。

それを包み込むパン生地がまた真剣。

十二分にお酒のアテになる、本格派の菓子パンだと

言える。

                                                その後、ネットで調べていたら、ご主人の玉木さんは

ドンクのご出身だと。

そ、そうか。ビゴさんだ。

                                                以前記事にしたこともあるが、ビゴさんは日本の

フランスパンをまがいものではなく、本物のフランス

パンにしてくれた第一人者である。

実は、私がパン屋さんのパン焼き機で一番好きな

のは芦屋のビゴさんの店のそれ。

製鉄所にある古いがとてもよい品のできる大型

圧延機を思い起こさせるそれである。

                                                 さておき、玉木さんのパンにはビゴさんの魂も

宿っていたのか。。。

とはいえ、玉木さんの菓子パンは、完全にたま木

亭オリジナルの世界に唯一無二のおいしいパンだ。

                                                     これでまた、黄檗に行く楽しみが増えてしまった。

2007年7月23日 (月)

水無月とあんころ餅に思うこと

7/22(日)。昨夜の一人飲みが効いて朝起きても

体も頭もすっきりせず、昼前までうだうだと過ごす。

しかし、朝飯を抜いているので、腹だけは減って

きた。

京都の情報誌をぱらぱらとめくっていると、

「老舗のお座敷でいただく気軽な丼とスープ」

という文字が目に入る。

これだ。

即シャワーを浴びて、1:30には西陣に到着。

西陣らしい町屋が連なる中に「鳥岩楼」という

のれんが見えてきた。

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中に入る。

石畳を通って、三和土で靴を脱いで中へ。

廊下を歩くと、こじんまりとしているものの緑の

豊富な中庭にぶつかる。

手水鉢も。

いわゆる、西陣のお座敷の典型的なパターンだ。

2Fに上がりお座敷へ。

なかなかしっかりとした造りのお座敷だ。

きちんと夏支度されていて気持ちがよい。

中庭のかえでの緑が眼前にあって美しい。

紅葉の頃はもっとすばらしかろう。

合席で座っていると、唯一のメニューである、

親子丼が運ばれてきた。

申し分のないだしで味付けられた卵とじ。

かしわはもちろん、新鮮で柔らかい。

そして、京都の親子丼には欠かせない山椒が

甘辛いだしに深みを与える。

さらに、一番上には、小ぶりの卵黄がちょこんと

鎮座。

敢えて最初から黄身を崩さず、後半での自然崩壊

に任せると、とろーりがクライマックスで弾ける。

合掌!

                                                   一緒についてくる、水炊き用の白濁スープも絶品。

鶏だけでとった純粋なスープであることがはっきりと

わかる。

塩、胡椒等の調味料を入れていないのはその自信

の表れだろうか。

これだけの絶妙さを持つ親子丼をお座敷で頂いて

800円なり。

                                                五辻通りを千本通りまで来ると、「五辻の昆布」さん

があった。

以前から気になっていた、型抜き昆布である

「ハート昆布」と「星うさぎ」を購入。

お茶でも飲んでゆっくりして行ってください、と勧めら

れるがままに着座。

昆布茶も、お茶うけの昆布がまいうー。

お店の旦那さんと談笑していて、ふと見上げると、

「本来無一物」の字が目に入る。

これは、ただものではなかろうと、どなたの書き物

かと伺うと、比叡山延暦寺の阿闍梨さまのものだと

のこと。納得。

                                                続いて、千本釈迦堂(大報恩寺)へ。

京都市で最古の木造建築である本堂も見事である

が、霊宝館の六観音さま達と十大弟子さま達も見事。

しかも霊宝館では一人きり。

これまたぜいたくで有難いことである。

                                                河原町へ戻りデパ地下散策。

鳴海餅本店さんで「あんころ餅」を購入。

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京都では、土用入りの日に、暑気払いとして食べる

そうだ。

京都には、このように、この時期にはこれを食べる

というものが多い。

6月最後の日である30日には「水無月」という

これまた餡系の和菓子を食べる。

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これは、「年のちょうど折り返しにあたるこの

に、この半年の罪や穢れを祓い、残り半年の

無病息災を祈願する神事「夏越祓」に合わせて頂く

ものだ。

東京にいた時には、このように、季節と和菓子

リンクさせることは殆どなかったが、このように

その季節が到来したことを確認し、わが身に気を

遣うことはとても大事なことだと思う。

上記の夏支度もまた同じことなのだろう。

                                                キャリアディベロップメントでもよく言われることだが、

ひたすら仕事に没頭することは言うまでもなく必要

であるが、それだけでは流されてしまうので、ところ

どころで立ち止まって、来し方行く末を点検、確認

することが必要なのだ。

                                                そう言えば、五辻のこんぶの旦那さんが仰って

いた。

大阪に行くと、全てのぺースが速くてあきまへんと。

                                                そうか、京都のゆったりペースにはこういう意味が

あったのか

京都の人ってば、本当にあなどれまへん。

2007年6月 9日 (土)

鰻に恋するなんて・・・

6/6(水)。2日間続いた飲み過ぎと寝不足が

たたり、元気がない。

恐らく、肝臓への負荷も結構なものだろう。

肝臓→キモ→鰻のキモ、という連鎖が勝手に進み、

どうせなら、こちらに来てから食べたことのない

関西風の蒸さない蒲焼が食べてみたくなった。

帰宅路に近い西天満にある「遠州」さんが旨い

という。

仕事が終わると、歩いて西天満の老松通りへ。

渋い店構え。

1階はまっすぐのカウンターのみ。

調理場は目の前。まさに、かぶりつきだ。

生きた鰻がまな板の上に置かれる。

頭に釘を刺される。

板前さんは腹側をさーっと一直線に開く。

そして一瞬の内に腹を出し、背骨を剥ぎ取る。

3匹を串に刺す。

もう一人の板さんの手に移り、炭火の上にで白焼

される。

3回、4回と裏返される。

鰻の油が焼けた炭の上に滴り落ちる。

桶に入ったたれが柄杓(ひしゃく)で救われ、鰻に

かけられる(このやり方を見たのは初めて)。

焼く。

これを何回か繰り返す。

こうばしい香りが絶好調に達する。

まな板の上に移され、「切り」の板さんの手に戻さ

れると、頭がとられ、適当な大きさに分けられる。

既に用意されていた、たれのかかったホクホクの

ご飯の上に乗せられる。

完成だ。

見慣れた、ジューシーな「てかり」ではなく、どちら

かと言えば、ドライ。

鰻のコッテリ感を連想させないところが逆に、食指

をそそられる。

                                                口に含むと、まずはこうばしさが口中に広がる。

炭火焼ならではのこうばしさがしっかりとある。

焼き方のみならず、素材の良さも大いにあるの

だろうが、やわらかい。

しかし、今流行の堂島ロールのような、柔らかさ

で包み込まれるような感じとはまた異なる。

むしろ、テオブロマのチョコレートケーキのような、

一定の苦味を確実に残しながらもしっとり感のある

大人のケーキを連想させる。

ペロリ。

タレもちょうどよい。女性の別バラではないが、もう

一食行けそうな勢いである。

加えて、肝吸の肝も新鮮でプリプリでペロリ。

一方、上記の通り、二人の板さんによる切り、焼き

ライブが繰り広げられるのだが、お互いに一言も

交わすことなく、お互いの作業に一寸の遅れも待ち

なく進行していく様は見ていて気持ちがよい。

ライブ感。こうばしさ。美味さ。そして、無言の呼吸

合わせ。

視覚、臭覚、味覚、運動感覚のすべてが研ぎ澄ま

される。

すべてにおいて完全脱帽である。

あれから数日立つが、あの場の記憶が頭から

離れることがない。

                                                美味しいもの好きで、色々食べている方である自分

がここまでになることはあまりないことである。

                                                鰻に恋するなんて・・・

2007年6月 2日 (土)

京都のはしご酒は。。。

5/31(木)。夕方から京都へ移動。

N君のお祝い会だ。

一軒目は、おばんざいがとても美味しく、皆さん

気さくでゆっくりできる「(かず)」さんへ。

カウンター席のつもりだったが、N君の希望もあり、

川床へ。今年初の川床。

若干涼しいが、やはり、ならではの開放感に浸

れる。

2軒向こうには、舞妓ちゃんの姿も。

気分がさらに出る。

しばらくすると、東の空に満月がぽっかりと浮かぶ。

次の日に、漱石の「門」を読んでいて、

「橋の真中に立って鴨川の水を眺めた。東山の

上に出る静かな月を見た。そうして京都の月は

東京の月よりも丸くて大きい様に感じた。」

とあったが、まさしくそういう感じであったのだ。

                                                やはりこういう所には男二人でなく・・・

って、たしか1年前にお邪魔した時も、そう思った

なあと思い出す。

その時は、雨あがりに満開の桜が高瀬川の上で

咲き誇っていたっけ。

恒例のちりめん山椒の乗ったホカホカごはんで締め

2次会へ。

                                                 2軒目は祇園へ向かう。

祇園の街へ入った途端、見覚えのある人が。

「皆さん元気ですか~」の猪木氏である。

ご本人も頗るお元気そうであった。

お目当ては、「El tesoro(エルテソロ)」さん。

有名バーから独立されたばかりだそうで、一度

行きたかったお店。

とにかく、マスターである大塚さんのお人柄がよい。

しかもしっかりとしたカクテルの技術ももちろん。

私の場合、ウイスキーが中心の組立てとなるが、

積極的に試飲をさせて頂けるのも嬉しかった。

もちろん、お得意のスイーツ系カクテルも申し分

ない。

マンゴーフローズンをお願いしたが、カルピスの

隠し味がうまく効いていて、全体をうまくまとめる

と同時に懐かしい気分にさせてくれる。

出窓の向こうに見える木の新緑もよかった。

                                                 N君とは四条河原町で別れ、3軒目は一人で、

ZAPPAさんへ。

ドア開けっ放しで、弘子さんとお客さん2人が談笑

されていて、仲間に加わらせてもらった。

お一方は、奈良の老舗和菓子屋さんの社長さん。

もうお一方は、この4月から、某地元新聞社の記者

になったばかりの新人さん。

とりとめもない話をしていると午前1時を回った

ので、酔っ払い達も散会。

京都でのはしごはやめられまへん。

2007年4月 5日 (木)

COSI COSIにも春が来た!

新年度に入り、月曜日からの宴会続きで、さすがの自分も今日は体がお酒を欲さない。そして、気分的にも少しゆっくりしたい。

そういう時は、そうだ、下村さんち、行こう。である。

このブログでも、何度か紹介させて頂いた、わが街、中崎町にあるほっこりパスタとドリアのお店cosi cosi(コジコジ)さんである。

本日のパスタメニューを見ると、「ホタルイカのトマトソース」、「春キャベツとベーコンのアンチョビ風味」、「小柱ときぬさや」と続く。

メニューを見ているだけでなぜか心が躍る。

キノコやシイタケ類を使った秋のパスタも嬉しいが、こういう春のパスタもまた違った喜びがある。

ホタルイカを注文。先般の「門」さん(3/30記事)でも頂いたが、今年はホタルイカがうまい。

下村さん独特のトマトソースとも相性がよく、ペロリと平らげた。

ただ、今日は前菜でお願いした「にんじんサラダ」がまた格別に美味かった。きれいなきれいなオレンジ色もよいし、レモン汁を絞ったマリネ風な感じが、疲れた体をじわっと癒してくれる。

そして圧巻は、その千切りされたにんじんの感じ。すべてが寸分違わずそろっているというわけではないが、その加減がまたちょうどよい。おそらく、1/fのゆらぎがそこにはあるのだろう。少しふぞろいだけど、そこから立ち上がるゆったりとした気分。独特のクオリアを感じるだ。

そう。ここは都会のど真ん中にあって戦前の昭和の雰囲気の残る街、中崎町。

そういう中で、cosi cosiというイタリア語の意味の通り、「ぼちぼち」とした雰囲気でありながら、しっかりと美味しい料理を出してくれるコジコジさん。

すべてがうまく溶け合う場所がここにある。

下村さんは、以前、千切りが苦手なんですよぉ~と言っていた。

しかし、それでも、こういうにんじんサラダを出してくれる。

許してください、と言いながら出してくれる。

そんなこんなの積み重ねが、コジコジを中崎町になくてはならない存在に変えつつあるのだと思う。

高山寺と同じにおいをここには感じるのだ(*1)。

阿留辺機夜宇和を感じるのだ。

下村さん。今日は僕も許してくださいね(笑)。

(*1)2006-12-29の記事参照

2007年3月30日 (金)

そは造られしものの総てなり

3/29(木)。送別会が2件あり。1件は17:20~社内にて軽い立食パーティ。もう1件は、会社の先輩から21時頃に新地の某所にて落ち合おうとのお誘いを頂いた。

2件目までの時間が空いた。連日の送別会@中華であったがゆえに、お腹に重くないものを食べたいなと思うと、思い浮かぶは、「門」の大将のご尊顔。お初天神でお参りをしてお店へ入山。

「何かさっぱりしたものを下さい」と頼むと、ひめさざえの焼き物と、生ホタルイカの釜ゆでを出して頂いた。

ひめさざえの小さな蓋を取ると、なつかしい渦巻き模様が・・・

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オウム貝や台風、銀河系と共通する「対数らせん」の出現である。

本当に小さくて美しいらせんである。

美味しいお酒をぐいぐい空けながら、このらせんの中心はどうなっているのだろうかと考える。らせんはどこまでさかのぼれるのか・・・

この小さならせんの中にも、銀河系の中の地球のような存在があるのか・・・

いやいや銀河系だってもっと大きな宇宙の中ではただの点に過ぎなくなる。

「powers of ten」の写真が脳裏を巡る。

2杯目へ突入。村祐という生産量の少ない貴重なお酒。新潟産。お酒自体がほどよいつまみになって、くいくい進んでしまうようなお酒。すごい酒だ。なんと作り手さんは34歳という。いやはや完全脱帽。

続いて出された、ホタルイカの釜ゆで。やさしい。本当にやさしい。しかも、上に乗った生姜がまたうまい。大将の技にも毎度のことながら完全脱帽である。

3杯目は、1杯目と同じ、秋田の「まんさくの花」の4年熟成吟醸。ふわりとした感触が舌の上を滑る。そして最後に米の香ばしさが薫る。まいった。これまた完全脱帽。

最近よく考えているのは、美味しいと感じる時には、どこかに「いのち」や「たましい」、「something great」を感じているということ。特にここ最近はタイ料理を食べるときにそのことをよく感じていて、これは一体どういうことなのだろうかと考え続けていたのである。

「こんなに美味しいものを食べることができてありがたい」と、言葉にすればそう思うのだが、その相手は、目の前のホタルイカであり、それを育んでくれた自然であり、作ってくれた大将であり、その大将との出会いであり、採ってくれた漁師さんであり、自分を産み育ててくれた両親である。

小さくて美しいらせん模様を眺めながらそんなことを考えていた。

先輩から呼び出しがあったので、お土産に作ってもらったサバサンドを送別の品として落ち合い先へと向った。

                                                彼は我に小さきものを示しぬ。

我が掌の中なるはしばみの実の如き玉の如く丸きものを。

我は心を尽くしてそれをうち眺め思う。

こは何にかあらん。

答えは来たりぬ。

そは造られしものの総てなり。

                                              「powers of ten」にあった、ノリッチの尼僧ジャーリアン(1400年頃)の言葉である(*1)

                                                                                                                        

(*1)詩人ウイリアム・ブレイクには、以下のような作品があった。

  砂粒のなかに一つのの世界を見いだし、

  野花のなかに一つの天を見いだすためには

  手に無限を、そして

  一時に永遠を握りしめよ。

  『モナ・リザと数学』ビューレント・アーレタイ著 高木・佐柳訳 科学同人 2006より

 (以上、2007-04-22追記)

2007年1月22日 (月)

自分の顔に責任をもつ人が作るほっこりドリア

先週、本ブログにコメントを頂いたこともある、伊藤さんとのメールのやりとりの中で彼女は言った。「男は(それなりの歳になれば)自分の顔に責任を持つべきだ、と言われるが、女性も同じだと思う。だらだらと生きていてはいけない」と。リンカーンが言ったと言われるこの言葉。いわゆる容姿端麗という意味ではなく、内面からにじみ出る魅力のことを言っているのだから、当然のことながら、男だから女だからということもない。しかしながら、どうしても女性の場合には、所謂容姿という意味で「見られる」場合が多いため、男性以上に見られることを意識してしまうのだろう。

一方で、かくいう私。昨年7月に大阪へ転勤して以来、「やさしい顔になったやん」、「なんか若返ったねぇ」、「女の子顔やねぇ」等といわれるケースが増えている。確かに、以前は「人事ど真ん中」という感じの仕事を担当していたものだから、人様の人生を左右する仕事なのだから慎重にやらないとイカン。公平感はなんとしても担保すべきでアール。人事制度が運用で大きく曲げられるようなことがあってはタイヘン。と必要以上に肩に力が入っていたことは否めない。

だからと言って、今の仕事が楽チンな訳ではない。小さな所帯とはいえ、しかるべき責任をとるべき立場になった。大阪にある事業所の対外的な窓口として機能すべき時も多い。にもかかわらず、今一番考えていることは、所帯のメンバーが楽しく仕事ができているだろうか。どうすれば、もっともっと持てる力を発揮できるのだろうかということ。言ってみれば、子を思う親父の心持に近い。そういう気持ちが、顔を変えたのか。。。

話は変わり、私は入社以来15年間に渡り、何らかの形で就職活動をする学生さんの面談に数多く立ち会ってきた。リンカーンの上記の言葉は、そういう採用面接の時に「落とした」理由を聞かれた時のことばであるが、社会との接触と言ってもアルバイト経験レベルである、今の日本の学生さんにとっては、酷な言葉だと思う。もちろん、自分の顔に責任を持てるようになるべきであることは言うまでもない。しかしながら、本当の意味で社会の荒波に十分に揉まれていない日本の学生さん達は、養殖場の稚魚が誤って大海に投げ出された状態に近い。とはいえ、就職活動が始まれば、稚魚たちはニモのごとく懸命に泳ぐ。持てる力を振り絞って懸命に泳ぐ。そして最後、ここなら自分を活かせるという会社にやっと巡り会えて、内定を手中に収めた時、就職活動を始めたばかりの時とは比べ物にならないくらい良い顔になった学生がそこにいるのだ。それで、十分である。責任を持てる顔には少しずつ近づいていけばよいのである。

今年も採用の時期がやってきた。今年はどんな顔に会えるのか。

Cosi Cosiの下村さん特製、アツアツ、ほっこり「自家製ハンバーグドリア」を食べながらそんなことを考えていた。彼女は、そういう意味では、とてもよい顔をしている(偉そうな言い方でごめんなさい)。先日、お気楽サラリーマン的に「お休みがほとんどないようですけど、心身ともに疲れませんか?」と聞いてみた。    

                                    

「人に雇われている方がもっと疲れるので、休まなくても楽しいんです」。    

                                             

こういう気持ちでいることがいい顔を作るのであろう。

                                  

そんな下村さんが作る、ほっこりドリアはこんな感じ。            

(普段は作ってくれた人に失礼かとお料理の写真は撮らないのだが、下村さんにお断りの上で掲載させて頂きます)。

 

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(お店情報)

Cosi Cosi(コジコジ)

大阪市北区中崎西1-6-21

Tel:06-6373-6006

地下鉄谷町線中崎町駅からすぐ

11:00~15:00、17:00~23:00

(日・祝~21:00、土11:00~23:00)

第3水休

2006年11月17日 (金)

たまには一杯やりながら。

今は、11月17日(金)22:00である。本来昨日が解禁日であったボジョレーヌーボーを飲みながらこのブログを書いている。初めての酔いながらブログであるが、たまにはよいだろう。

とにかく今日は「悔やまれる一日」であった。というのも、ここ数年絶対に解禁日に飲まないことのなかったボジョレーヌーボーを今年は飲まなかったのである。しかも北新地のラウンジで水割りシャワーに終始した僕。もちろん、それはそれで十分に楽しかったのだが、、、

というわけで、今日は昼休みに会社近くのコンビニで毎年必ず買っているジョルジュディユビュッヒュをしっかりキープ。午後の仕事に戻ると、ふとした瞬間に懸案事項が頭に浮かぶ。そうそう。ビゴさんのフランスパンを、本拠地である芦屋の本店で焼かれたものを購入し頂くことである。おそらく、フランスつながりで私のニューロンネットワークが反応したのだろう。

こうなれば話は速い。終業時刻となると、最低限のやるべきことを終え、大阪駅で新快速に乗り芦屋へ。芦屋駅南口を出ると、7~8分で、「見えてきたよ。ビゴの店が。」。特別の装飾があるわけではない、普通のパン屋さん。でも、お店の中にはビゴさんが心血を注いできたと思われる古いパン焼き機が鎮座する。これこれ、これで焼いたものでなければだめなんだ。ビゴさんは、日本にちゃんとしたフランスパンが根付かせようという志を胸に、この機械とともに戦ってきた。その志がこの機械にも、そしてこの機械で作られたパンにも宿っているはずなのである。その機械はあたかも製鉄所で活躍する、古いけど職人の手によっては素晴らしい製品ができる圧延機や調質機を思わせるものがあった。

さて、何を頂こうか。まずは、定番のバタールを。そして、フランス産の小麦のみを使ったというバケットを。あとはクロワッサンにローズマリーのフォカッチャを購入し、大阪駅へ戻る。そして、成城石井でスモークサーモンとミモレットを購入し、るんるん気分でマンションへ。

まずは、今年のボジョレーの封を切って、先ほど買ったばかりのワイングラスで一人乾杯。うーん。今年もまいうー。醸造元の違いを廃するため、毎年ジョルジュデュビュッフュ氏によるものを頂いているが、お味は昨年と大分異なる。昨年は、清楚で控えめな深窓のお嬢さんという感じだったが、今年の彼女は、若いのにもかかわらず一定の包容力がある感じのお嬢さまである。

と同時にビゴさんのパンを頂く。いやはや、外皮のパリパリ感もよいが、中のもちもち度合いが素晴らしい。おそらく仕込みの水は六甲の水か。そして微妙な塩味加減がまたよい。クロワッサンやフォカッチャに手が伸びない。一見普通のフランスパンだが、極めて完成度が高いパンである。さすが。このパンがなければ、今頃我々日本人はインチキフランスパンで誤魔化されていたのかもしれない。DONQや確か恵比寿のシェリュイ?のパンだってビゴさんのお弟子さんによるもの。改めてビゴさんに感謝(合掌)。

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ということで花金の夜は更けていく。このような金曜の夜があってもよいではないか。

でもなぜかBGMは、アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士

ナーナーナナナー☆ナナナー☆ナナナー

2006年9月13日 (水)

相手に余裕を与える中崎町のパスタ屋さん。

そうそうそう。それが言いたかったんですよぉ~。そういうaha体験を何度となくさせられるのが茂木健一郎先生である。今回もそう。2006/09/06の茂木ブログを読んで妙に納得。

相手と自分の間に、時代と自分の間にスペースを入れましょう。

相手に自分のペースで物事を考える余裕を与えましょう。

http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2006/09/post_fe3d.html

なぜそれが言いたかったことなのか。会社に入って15年になろうとしているが、社内の昇格面接や新人の採用面接を沢山こなしてきて、ずっと考えていたことの一つに、面接がうまくいく人といかない人の差が何なのかということがある。その差を説明する原因は沢山あると思うのだが、明確に言葉にできていなかったのが今回の茂木ブログにあった上記言の葉である。

今までは、「コミュニケーション能力、すなわち相手の置かれた状況を踏まえて、自分の気持ちを相手に理解してもらうように努力する力が大事だと思うんですよぉ~」との公式コメントを求めに応じて発してきたが、これでもっとうまく説明できる気がしてきたぜぃ。

面接官として接していると、一方的に喋りまくる人とか、こちらが聞きたいことを素直に返してくれない人、はたまた、黙り込んでしまう人と出くわすことが多い。これはすべて、面接官である「私」と本人の間にスペースが作られていないのである。

一方、面接がうまくいく人というのは、会話のキャッチボールが結果的にできているし、話している内にその人に引き込まれている場合が多い。これこそ、間にスペースができているからこそなのだ。

カウンセリングでも、うまくいくカウンセラーはあせって喋らない。私も含め初心者カウンセラーは会話が途切れると、場をつながなきゃと焦って、相手が喋りだす前に次の質問を投げかけてしまい、さらに沈黙が続いて・・・という悪循環に陥ってしまう。そう、面接やカウンセリングを行う人のスキルという意味でも、スペースを作れることは成功のカギなのである。「聴く力」をつけることって、ムズカシイと言われるが、そのからくりはそういうことなのである。

ところで、大阪に来てから、夜は外食ばかりである。東京で言えば、裏渋谷のように、繁華街から少しだけ入ったところに住む私にとって、うまいものに目がない私にとって、お店選びは極めて重要な作業である。先週、ひょんなことから、女性が一人で切り盛りするパスタ屋さんに入った。彼女の優しい、純朴な人柄がそのまま乗り移ったようなほんわかパスタ。もちろん、正統派のリストランテパスタと比べるとおいしさの質は異なるが、すごくおいしい。なぜなら彼女のパスタには、「お客さん」との間に程よいスペースがあるのだ。最高の食材を使って、これがまずいはずがないという勢いで作られたパスタとは違う彼女らしいほんわかパスタなのである。

そういう彼女やお店はぜひ応援したくなる。

そのお店の名前は、「cosi cosi(コジコジ)」。イタリア語で「まあまあ」とのこと。名前からしてスペースフル(なんて言葉あるんかいな?)な良いお店です。言うまでもなく、価格はリーズナブル。電話は06-6373-6006。大阪地下鉄谷町線の中崎町から徒歩5分。

2006年8月24日 (木)

すじねぎのやまもとのお掃除

なぜか、いきなり舞台は大阪に飛ぶ。

8/21(月)、仕事を終え、ティップネスで一汗かく。ここ一週間の食い倒れ人生のせいか体が運動を欲していたよう。しかも、ジムは、会社から歩いて行ける。しかも、自宅にも近い。

何を食べようかと自宅方面に向かっていると、あるではないか。ねぎ焼きの「やまもと」が。

前に行った時は、「うまいでぇ~」とジモピーに言われた程のことはないかなぁ~と感じたが、名古屋勤務時代の、最初はおいしいとは感じなかった味噌煮込みうどんが今では中毒になってしまった事例もあることを思い返し、通常できている長蛇のキューがないことを確認し、中へ入る。

カウンターに座ると、メニューも見ずに、「すじねぎとビール」とまだ2回目なのに通ぶる私。ビールを飲み始めると同時に、22時の閉店時間が来たようで、注文を焼きながらもできるところから、お店の掃除と片付けが開始された。

今日は、ここでもはや、「参りました。やまもとさま。」の私であった。

その掃除と片付けが丁寧に、手際よく進められて行く様子を見ただけで、このお店はやはり違うと納得。こんなにも美しい掃除の様子は見たことがない。大阪へ転勤となり、焼きもの屋に入ると、かならず「焼き」の作業に釘付けとなる私が今回ばかりは掃除の様子に釘付けに。掃除の様子にクオリアを感じたのはこれが初めてである。

禅寺では、掃除が食事などの日常が修行だというが、ここでは、掃除もきちんと修行だし、お客様に供するものの一つなのかもしれない。

それだけでおなかいっぱいの中、うまそうなねぎ焼きが焼き上がり目の前へ。

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うまい。素直にそう思う。がしかし、多少冷静に分析してみる。初めて訪れた時は、ソースとマヨたっぷりのお好み焼やモダン焼を毎日のように食べれることが嬉しく、香ばしい醤油味が単純に物足りなかったのでは?と思った。今では、ソースに十分慣れ、ソースでごまかしているお好み焼きも経験し、本当のうまさを忘れていたのではないか?と。そうなのだ。ジモピーはソース味に慣れているがゆえに、この大人味のねぎ焼きを純粋に「おいしいでぇ~」と言えるのだ。かくいう自分もたった1ケ月でジモピー並に焼き物に対する舌が肥えたのだ。という整理にしておこう。

あんな美しい掃除ができるお店のものが、絶対にまずいわけがない。

本当に心のそこから確信し、気持ちよく自宅へ帰艦。

やまもとさま。本当にありがとう。今日は側道でいちゃつくカップルが全然気にならず、おうちへ帰れましたとさ。。。

http://www.est-1.co.jp/shop_guide/101/101.html