学生さんへのエール
仕事柄、たくさんの学生さんと会ってきた。
彼ら彼女らがが最終的に決断する場面にも
数多く立ち会ってきた。
そのため、色々な人から、
「どういうところを見ているのか」
と聞かれることが多い。
しかし、こちらは、ここを見てやろうと、
鬼のように意を決して
学生さんと面と向かっているわけではない。
あくまでも自然体である。
ただ、それでは答えになっていないのだろう。
もう少し言えば、毎年思うのは、
他人の心持ちや置かれた状況を踏まえて、
自分の行動が取れるような人がいいな、ということ。
人との関係性を持たずに済むような仕事はない
と思う。
ましてや、会社という組織で働く場合はなおさらである。
そう思っていた矢先、
樋口弘和氏による、
『新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか』
(光文社新書385)
という本を手に取った。
氏は、若者たちに必要なものは、
「自己認識力」と「他人の気持ちを察する能力」
だという。
経験的にも、まさにその通りだと思う。
一方で、氏は基礎的資質としては、
「素直さ」と「向上心」だというが、
これもまた経験的にその通りだと思っていた。
しかし、上記の2つの能力と、これら2つの資質とは
一体どういう関係にあるのだろうか。
また、2つの能力のうち、前者と後者はどういう関係に
あるのだろうか。
これが今春の私の大きな問いなのだ。
一つめの問いには、ある仮説がある。
その一つのキーワードは、家族の愛情である。
(氏は、「親のしつけ」と表現している)
二つめの問いに答えるには、ニューロンの段階にまで
立ち戻って科学的知見の積み重ね状況を確認する
必要がある。
今年は本業に苦戦しそうなので、どこまで多くの学生
さんとお会いできるのかわからないが、
私としては、
これまで同様自然体での出会いを重ねる中で、
2つの問いの答えに近づくことができたら、
と思っている。
とはいえ、就活中の学生さんが、
今から、意気込んで「自己認識力」と
「他人の気持ちを察する能力」を伸ばそうとする必要は
ないと思う。
今、まさに真っ只中にいる就活にどっぷりと浸かって
いれば、
結果としてそれらの能力は向上するものなのだから。
ただし、だいぶしんどい。
しんどいけど、やなねばならぬ。
登らねばならぬ。
私から、皆さんへのエールである。





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